00 プロローグ


富・名声・力

かつて、この世の全てを手に入れた男。

海賊王<Sールド・ロジャー。

彼の死に際に放った一言は、全世界の人々を海へ駆り立てた。

ロジャー「俺の財宝か?
欲しけりゃくれてやるぜ・・・。

探してみろ。
この世の全てをそこに置いてきた。」

世は、大海賊時代を迎える―――

その処刑の光景をある島で見ている美しい金色の髪を持つ女性がいた。その島には、彼女以外誰もいない所謂、無人島。名もなき島。その島には本当に何もないのだ。木も花も生き物さえも。その島にあるのは映像電伝虫ただ一つ。

『これが貴方の望んだ事なんだよね・・・?』

消え入りそうな声でそう呟かれた彼女の瞳からは絶え間なく涙が流れている。その心を表すかのようにその島を雨雲が覆い、雨が降る。

『・・・早く私もそっちに行きたいよ・・・』

天を仰ぎ見て呟かれた言葉は、誰を想っての事なのか、それは彼女にしか分からない。

その願いは儚きもの。その願いが叶う日が来るのだろうか。

To be continued.
20.10.27 up

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