13 ゾロと鷹の目
ウソップ「た・・・た・・・たかのめ・・・!!?だれだ、そりゃ」
ルフィ「さー。誰だろうなー。」
ゾロ「おれの探してる男さ・・・」
サンジ「・・・艦隊を相手にしようってくらいだ。その男、お前らに深い恨みでもあったんじゃ?」
ギン「そんな憶えはねぇ!突然だったんだ」
ゼフ「昼寝の邪魔でもしたとかな・・・・ユキはどう思う?」
『んー・・・単なる暇つぶし〜♪最近の
偉大なる航路≠ヘ退屈らしいから〜♪(まっ、赤シャンとの決闘も出来なくなったからねー。暇なんでしょ)』
ギン「ふざけるな!!そんな理由でおれ達の艦隊が潰されてたまるか!!!」
ゼフ「そうムキになるな。もののたとえだ」
『はぁ・・・ギン』
ギン「?」
『これは俺の意見だが、
偉大なる航路≠ヨ50隻の艦隊で向かうことはもう二度としない方がいい』
「「「!!?」」」
ギン「ΣΣなっ、なんだと!!?」
『高額賞金首や億越えしている海賊、海軍の上位に立つもの。
偉大なる航路≠ノはそんな強い奴らが数多くいるんだ。何か勘違いしてるよーだけど、
東の海≠ヘ最弱と呼ばれてる。そんな中で一番強くなった所で意味なんてない。上には上がいる。そのことを認めようとせず、強さに溺れる者は自滅するだけだ。お前達は50隻という艦隊を作り上げ
偉大なる航路≠ノ入った。だが、それは強い者に居場所を教え、倒される状況を誰でもない、自らが作り上げてしまったことになる。
つまり、お前達は鷹の目≠ノ、俺達はここにいると
偉大なる航路≠支配する、と50隻の艦隊で自らの居場所を知らせたよーなものだ』
「「「!!!」」」
ギン「・・・そんな・・・バカなっ!!?」
『まぁー、
偉大なる航路≠ヘ敵もだが、天候も無茶苦茶だからなぁー。何が起きてもおかしくはないといーことだ』
ルフィ「く――――っ。ぞくぞくするな――っ!!やっぱ、そうでなくっちゃな―――っ」
ユキナの言葉に嬉しそうに言うルフィ。
ウソップ「てめーは、少しは身の危険を知れ!!」
ゾロ「でも、これでおれの目的は完全に
偉大なる航路≠ノしぼられた。あの男はそこにいるんだ!!!」
サンジ「・・・・・・ばかじゃねぇのか。お前ら真っ先に死ぬタイプだな」
「「!」」
サンジは冷めた目でそんなルフィ達を見る。
ゾロ「当たってるけどな・・・バカは余計だ・・・」
サンジ「?」
ゾロ「剣士として最強を目指すと決めた時から命なんてとうに捨ててる。このおれをバカと呼んでいいのは、それを決めたおれだけだ」
ゾロのその言葉に自分もだと同意するルフィとウソップ。
サンジ「・・・・・・けっ。ばかばかしい」
『ふっ』
ゼフ「・・・・・・」
ユキナとゼフは表情を緩めサンジを見ている。
『・・・!』
しかしその時、ユキナは何かを感じとり外の方へと顔を向けた。
ルフィ「どうした?ユキ?」
『・・・来たよ』
ユキナが口端を上げ、そう言った時、クリーク海賊団の船員達の雄叫びが聞こえてきた。そんな中、何事にも動じず、ユキナは外を見ていた。
「「どけどけコック共ぉ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」」
ボロボロのガレオン船からバラティエに飛び移るクリークの部下達。
ズバンッ!!
しかし、突如にしてクリークの巨大な本船が真っ二つに斬られてしまった。そこに居たユキナ以外全員が驚き、何事だと声を上げる者もいた。
「
首領・クリーク!!!本船は・・・!!!斬られました!!!」
クリーク「斬られた?斬られただと!!?この巨大ガレオン船をか!!?そんな・・・
・・・・・・・・・・!!!バカな話があるかァ!!!!」
ドゴゴゴゴォオオン!!
また、大きな音がして巨大なガレオン船は崩れた。
ゾロ「まずいっ!表の船にナミもヨサクもジョニーも乗ったままだ!!」
ウソップ「くそっ!!もう、手遅れかもしれねェぞ!!!」
ルフィ達が走り出し、また、ゼフもコック達に指示を急いで出している。
『あらら♪来ちゃったか、鷹の目=x
そんな慌ただしい中、ユキナは目を細め、ある一定の場所に視線を送り、嬉しそうに呟いた。