>> 可愛い子には旅をさせられない











注意: この作品は好き嫌いが別れる話です。
沖田・神楽のキャラが大分崩れています。
甘えったれ厨二な総悟、大人な神楽の神沖を好きじゃない方はゴーバック。

















彼女は言う、俺は彼女にとっては弟の延長線のようなものだと。


「総悟の事好きアルヨ。子供っぽいところとか、弟みたいネ」


精神的にも、もちろん年齢的にも俺のほうが上だと思う。

ニコニコ笑う彼女にお前も餓鬼じゃねェかと返すと、


「当たり前ネ。仮にも14歳という設定が備わっているアル。それでも総悟は私より幼稚」


今さっきまで河原を駆け回って落ち着きの見せない彼女に言われて何故だか少しムッとしてしまった。





――







彼はとても幼稚だと思う。別に悪い意味で言っている訳ではない。

きっと環境が良かったから。育った場所も、周りの人々にも愛され育ってきたから。

一人で過ごすことの多かった私と、常に誰かが傍にいた彼。

何時発狂するか分からない狂気と背中合わせの私たち。

私たちに染み付いて取れない黒はきっと彼にはない。



『ドS』という名のアイデンティティーを背負い、あくまで大人になった振り。

可愛らしい嫉妬で上司に殺意を向ける。姉と慕っていた一人の男を横取りされたと思って……

恵まれた環境で育った彼は精神は幼稚なまま身体だけ育ってしまったかのよう。




「総悟をよろしく頼む」


いつだったか、そう彼の上司に言われたことがあった。

きっとその彼も思っていたのだろう。甘やかしすぎたのだと。

自分自身に敵意を向けられようとも、それでも弟分として可愛がっていたのだと。




いつか、彼にも分かる時が来るだろう。一人になったとき、大事なものを無くした時。

自分がどれだけ周りに愛され、大事にされてきたのかを。

そして、それがどれだけ幸せなことだったのかを。



「総悟、ちゃんと愛してあげるから。泣かないでネ」

「はぁ?何言ってんでィ、糞チャイナ」


いつかは知ってほしいと自立を願う気持ちと、まだ子供でいて欲しいと2つの思いが交差する。



……彼を甘やかしてしまうのはきっと彼らだけではなく、私もなのだと実感した。









あとがき:アンチ沖田スレ(←初期土沖と検索したら出てきた)を見ていて浮かんだネタ。
ちなみに私はそごたんアンチでも厨でもないです。沖神厨ですが^q^
忠告はしましたが、気分を害された方。申し訳ないです。
そして多分続編出るかも…?





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