>> 意地っ張り男子





土方このヤローに聞いた話。

あまり興味のない話。

でもなぜかその事ばかり考えてしまう。



ああ、むかつく。






現在、市内の見回り中。



「なぁ、総悟ー。お前好きな女にはちゃんと唾付けておかないと

気付いた頃には離れっちまうぞ?」


「なに馬鹿なことほざいてんですかィ、土方さん。」



頭ぶっ飛んじまったみてェですぜィ、この男。


イカレた土方と同乗してるパトカーから薄紫色の番傘がちらりと見えた。


おっとラッキー。いい暇つぶしにできそうだぜィ。




そう思うや否や走行中にも関わらず、ドアを開けて飛び出した。




ちょっと手のひら擦りむいちまったぜ。痛ってェ。




「おい、チャイナぁ。」


「ヨォサド野郎。お生憎様、今めちゃめちゃ忙しいアル。

お子チャま相手にしてる暇ナイネ。とっとと失せるヨロシ。」



見た感じそこまで忙しそうではない。


むしろ何だか嬉しそうである。



まさか戦闘を棄権する気かィ?エセチャイナ。




――――万屋んとこのチャイナ、地球(ここ)を出るらしいぞ




「今から、パピーの居るターミナルまで行くネ。着いてくんなよ?」



――――エイリアンバスターやらになるんだと。地球に帰るなんてことは、そう無えらしい。



気にいらねェ。胃が無性にムカムカする。



俺に背を向けてその薄紫はどんどん小さくなっていく。



「なあ、チャイナぁ!貴様やんなァこの俺様だけでィ!それまで死ぬんじゃあねェぞ!」



「当たり前アル!お前なんかより100倍も長く生きるネ!心配ご無用アル!」




なあ土方このヤロー。芋侍の分際で女に唾付けるなんざァ、


100年早ェみたいですぜィ。その代わり、決闘をこぎ付けることはできやした。




(今度会った時にゃ、俺の下でヒィヒィ言わしてやるぜィ)

(それはコッチのセリフアル。この軟弱男)


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -