アトガキ 短 | ナノ



アトガキという名の蛇足。



「美しい人」
自分にないものに惹かれ、劣等感に苛まれる様子って切なくて好きなんです。伝えたいけど関係を壊したくないし私と貴方は釣り合わないって自分から線引きしちゃう子は愛おしい。

「驟雨」
涙を雨に例えたかったんです。単純で、よくある話。

「Philia」
フィリア・サーストはマゾヒストでありサディストでもあります。昔、貴族に飼われて酷い拷問を受けて育ちます。痛みを与えられることは愛を受けることだと認識し、痛みを求めるようになりますが、痛覚を失います。そして捨てられた彼女は失われた痛み、即ち愛を渇望するようになります。そんな彼女は他人を拷問することであの愛を受けた感覚を思い出そうとするのです。そんな設定。いつか掘り下げたい。

「アフロディーテ」
美しい少女の描写がしたくなった結果です。瞬間の描写が大好きなんです。固い文体が少女の美を際立たせるように意識しました(意識しただけであって、際立っているのか?というのは愚問)。

「真紅の嘘」
不器用な嘘つきって好きです。嘘だともちろん分かっているけど、敢えて肯定することで相手を弄んでいたら良い。

「天邪鬼」
リクエストで書かせて頂きました。
素っ気なくて可愛げのない性格だと自覚している彼女。分かってはいるけど、つい素直になれなくて、言動が裏腹になってしまう姿に惹かれます。それを相手が優しく受け止めていると良い。天邪鬼なところも含めて好きだよって相手に言って欲しいですね。

「殺人鬼の手記」
物騒なお話ですね。リズム感を意識しました。フィリア・サーストとは別人のつもりです。

「椿」
お花の話が好きで、いつか描こうと思っていたものです。西洋での花言葉が「あなたは私の胸の中で炎のように輝く」らしいのですがとっても素敵。散らずに美しいままポトリと落ちる姿は趣があって良いですよね。

「キス」
殺伐としたお話が書きたかった。彼女は十分翻弄されているんですよね。例えそれがどんな感情であっても。彼の狙いはそれです。無関心よりも、むしろ嫌われる方を選んだのです。彼女の気を引くにはそれしかないと踏んだから。彼女がそれに一生気づくことはないでしょう。気まぐれで手を出すうざい奴、程度の認識。しかし、好きと嫌いは紙一重ですからね。

「美しき肢体」
肢体と死体をかけました。単純すぎましたかね...?待雪草は英名でスノードロップ。死を象徴するお花として知られています。クリスマスなのにこんな暗い話を書きたくなるのは、きっと私が捻くれているからですね。

「救済」
美しい人×平凡な人 にとっても惹かれます。彼は彼女(内面)を見抜き、彼女(外見)を否定します。それによって彼女が救われる訳ですね。こういうの好きなので、続くかもしれません。

「泣顔」
二人は戦場を共にしている戦士の設定です。互いに背中を任せるぐらい信用していた二人。戦で、彼女は敵の攻撃をまともにくらい、重症を負ってしまいます。そんなお話。

「土竜」
お題【僕の嫌いなモグラ】
即興小説トレーニングで書いたものです。報われない片思いって好きです。

「樹林」
背景描写の練習にと思ったので、一切物語性がありません。中途半端な作品になってしまいましたね。

「耽溺」
お題【二人なら溺れるのも悪くない?】
アダルトでエロティックなものを目指したかったのです。因みにこのタイトル、とても気に入っています。

「宝玉」
フリーワンライお題【宝石のような瞳が欲しい】
執筆していて、やはり私はこの様な暗い話が好きなんだなぁと実感しました。歪んだ愛情ってたまらなく好きです。それが報われないものになると更に惹かれます。

「午前2時の未練」
夢と現実。充足と喪失。対比に力を入れました。

「聖母」
母に縋る子というのは、とても切なくて愛おしくて。それが歪なものだと尚良いですね。

「悪魔とワルツを」
麻薬中毒者の男の話です。実際に、自身の腹を引き裂いて夜道を駆けて死んだ人がいるそうです。ふとその話を思い出しました。薬、ダメ。ゼッタイ。あと無情な噂話をしてる婦人方が書きたかったのです。

「雨雪」
お題【冬の雨】
即興小説トレーニングで書いたものに加筆しました。冬の雨って憂鬱です。

「雷電」
お題【早すぎた稲妻】
即興小説トレーニングです。加筆しました。雷に怯えて震える女性を抱きしめて大丈夫だよって囁きたい。

「蛇と寄生木と夢」
友人の夢と彼氏さんの会話を脚色しました。嫉妬深い友人は彼を殺す夢を見るそうです。とっても素敵だと思ってた創作のネタにさせてもらいました。

「永遠」
私が思うに、永遠の愛とは神を信仰したりするような宗教的なものだと感じます。人間の存在自体が永遠でないのに、永遠に縋るのって不思議だとふと思いました。限りある命だからこそ永遠を求めるのか否か。

「桜の君よ」
桜の儚くて妖しくて美しい様を眺めるのは春の醍醐味ですね。

「柘榴」
柘榴ってよく人肉に例えられたりするそうです。どうにも私は宗教的美というものに惹かれる。

「太陽の国」
部誌用に書きました。要素を3つ挙げるならば「鬱」「宗教」「ジェンダー」ですね。ずっとこういう話が書きたかったので、とても満足しています。しかし我ながら血生臭い話が多い!




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