ごみばこ/Holiday | ナノ
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◇プライムの頂にて(実写)

サイバトロンにて
捏造満載!野村萬斎!



受け止めたセンチネルの剣は重い。とても重かった。
彼の剣自体は自身が持ち合わせているものよりも簡素で軽量だが、ピンポイントでかけてくる技の重さは、その道を極めた者しか持ち合わせていない強固なものである。重さ、というより、重み、という表現の方がしっくりくる。
身体と同じ素材で出来ている地面が、圧力のかかる足に擦られて火花を散らせる。高い摩擦音は聴覚センサーの末端を震わせて不快である。

『…この程度で押されていては話にならんぞ』

センチネルのセルリアンの目に吸い込まれそうになりながら、

『いいえ、まだ終わりではありません』

覇気で剣を押し返す。
今度は後退したセンチネルの足から火花が散った。そして、構えていた身体を解除した。

『───少し休むか、オプティマスよ』

その言葉に頷き、武器をしまう。ゆっくりとセンチネルに歩み寄った。

指導者の頂とも呼ばれるこの遺跡は、かつてのプライムの何人かが眠っているオートボットの聖なる土地である。

『ここはあらゆるものが見えるな』
『……』

空を山吹色に染め上げている場所がある。ここからずっと西の方だ。
まだ戦火の届いてない場所を、全力で守らなくてはならない。

『───私に…救えるのでしょうか』
『…お前一人では救えぬ。私は希望を捜しに行き、お前は自由を取り戻すためにオートボットたちを導くのだ』
『…』
『自由は、全ての生命が持つ権利だ』
『はい』
『体を多くの弾薬に替えようとも、どんな破壊力のある銃を乱射したとしても、生まれてきた時から持ち合わせておる単純なものに込められた熟練の技と、平和への信念はそれらに敵わぬ。決して』
『はい、肝に銘じます』
『頼むぞオプティマス、正しい方へ皆を導くのだぞ』

戦火に馳せていた視界に、剣が飛び込んできた。思わず瞬間に構える。受け止めた剣はやはり重みがある。

まだ今よりも若い時、センチネルに剣を持たせてもらったときにとても驚いた。こんなに軽い剣があるのかと。
そして、その剣にこんなに重みをかけられるものなのかと。

シンプルなセンチネルの装備は、紅く美しい。
その洗練された荘厳さにプライムという重みを感じる。
体の周りをぐるぐると固めていく最新の武器や防具…、それらの取り巻く重さとは違う。信じるのは、研ぎ澄ました己の体のみ。感覚の目を養うこと、これが今の自分の課題である。

『───真のプライムとなれ、オプティマスよ』

2015/01/23
くどい…
なんという文才のなさ!(笑)