「また喧嘩したの?」
「最近俺が部活で忙しくて出掛けたり出来なかったのが悪いんだけど」
「でもそれってしょうがないことじゃん」
「そうなんだけどね」



放課後、
教室で好きな人と二人きり。
けれど、そんな甘いシチュエーションではない。




理由、彼にはもう彼女がいるからだ。





友達だから相談乗ってるって思ってるでしょ?
全然違う。
貴方が好きなの。

だからほんとは彼女との話なんて聞きたくない。

すごく胸が痛い。

でもきっと、どうやってもこの痛みは止められないんでしょ?

そんな悲しそうな顔するんだったら早く別れちゃえばいい。
私はそんなことを考えるやつだったのか、自分でも怖い。



「すぐきっと、仲直りできるよ。いつもみたいにさ」



こうゆう相談をされたって、次の日にはあっけなく元の二人に戻ってるあたりが悔しい。




その次の日に見たのは、彼とその彼女が仲良く手を繋いで帰る姿。

もう放課後の教室であたしに相談する彼はいなくて、
彼女の隣で楽しそうに笑う彼がいた。



    

*END*
 

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