好きなんだから。 [ 5/5 ] 「はーい、お疲れ様でーす。」 「ありがとうございましたっ!」 「なまえ、今日急いでるんでしょ?」 「そうなんですっ!今何時ですかっ!?」 「3時17分。」 「嘘っ!もうそんな時間?!」 「さっきから慌てすぎよ。彼氏さん近くの公園で待っててくれてるんでしょ?」 「だから、待たせたら悪いなって!よし、お疲れ様でしたっ!」 「そんなに急ぐとコケるわよー。」 彼女は急いで彼が待ってる公園へ走った。 公園に入ると靡く銀色の髪が見える。 「ごめっ、待ったっ…?」 彼女が公園へ滑り込んだのは29分。 「まだ、1分あるぜよ。しかもお前さんさっきまで仕事じゃったんじゃからもうちょっとゆっくり来てもよかったんに。」 「待たせるなんて悪いよ。」 「まぁ、なまえらしいの。部活の奴から教えてもらったカフェがあるんじゃ。行ってみぃへんか?」 「うん!行きたい!」 どちらからともなく手が繋がれる。 彼と彼女にとってはそんな小さな事でも幸せに感じられたのだろう。 二人の顔には笑顔が浮かんでいた。 「ねぇ?あれ、みょうじなまえじゃない?」 「うっそ!どこどこ?!」 「噂されとるぞ。」 「見せ付けたいな。ラブラブだってこと!」 「クククッ、俺もなり。」 ぎゅっ、と握った手に力を入れた。 〜END〜 |