幸村君の彼女11
「やっぱり、姉ちゃんだ。」
「おぉっ!久しぶり!リョーマ!」
「姉ちゃん…?」
「あ、いつかの……幸村さん?」
あぁ、精市のオーラが曇ってく。
「リョーマは誰かと来てるの?」
「先輩達と来てたんだけど調度今食べ終わったとこ。先輩らは外にいる。ってか、何?なんで幸村さんといんの?」
「彼氏と彼女が一緒にいちゃ悪いかな?」
精市は身を乗り出してリョーマに問う。
「付き合ってるんだ(笑)」
「何だよ、(笑)って。」
「だって姉ちゃん電話帳にあんたのこと『テニス部部長』で登録してるからさ。」
「え?!知り合った時のまんま?!俺はちゃんと名前に変えたよ?!」
「だって、めんどくさかったからって言うか…。」
「ってか、ボウヤはどうゆう関係なのさ。」
「従姉弟だけど?」
「はぁっ?!従姉弟!?こいつだったの?!」
「うん。」
「……そうだね…、ジャージの事(幸村君の彼女5参照)もボソボソ話してたからボウヤしか分かりえないじゃないか……。」
「ってか、あんたも笑えるよね。」
「え?」
「アンパーンチ(笑)」(幸村君の彼女1参照)
…………………
"アンパーンチ"
ケータイから流れ出すその音声。
「……ごめん、精市………。」
いつもこんな感じの日常。
あたしは幸村君の彼女。
[幸村君の彼女11]
一応終わりのつもり……