短編 | ナノ
君の隣に僕はいるだろう
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「いらっしゃいませこんにちわー」



コンビニに飲み物とタバコを買いに立ち寄った。でも一番の目的はそれじゃないんだけどね。明るく挨拶をくれた店員さんに軽く会釈をして、お店の奥にある飲み物を取りに行く。


あぁ、今日も可愛いなぁ。



平日のだいたいこの時間、可愛い彼女はこのコンビニで働いている。それを見計らって来る俺ってばなんか気持ち悪い。

今日は何飲もうかな。暑いからカルピスが飲みたい気分かも。自分の持ち歌にかけてみました。


白いカルピスソーダを手に取りレジにあるタバコを取りに行く。あぁ、彼女が近くなる。


タバコ2箱とジュースのバーコードを手際よく読み取り、



「お会計750円になります」


声も透き通ってて良いんだよなー。
俺がもたもたと小銭を出している間にこれまた手際よく袋に詰めていく。あ、袋大丈夫ですって言い忘れた。明日は忘れないようにしよう。


「800円、お預かりします」



このまま時間が止まってくれないかな。堂々と彼女の前に立って、彼女の顔を見ていられる短い時間。



「50円のお返しになります、あ、」


「あ、ごめんっ」


「いえ、ありがとうございました」






いそいそと店を後にした。出る間際、下に敷かれてるマットに引っかかり転けそうになった。恥ずかしい。

ってか、何やってんだよ俺ー。お釣り受け取る時無意識に彼女の手ぎゅってしちゃった。吃驚してたし彼女。

車に乗り込み先程買ったカルピスを一口飲む。外から店のレジに立つ彼女になんとなく視線を送った。目が合って、居ても発ってもいられなくなり車のエンジンをかけ直ぐに発進した。

甘いはずのカルピスの味なんてまったく分からなかった。




見てるだけじゃ我慢できなくなるのは、きっと、そう遠くない未来。



お互いに。




















「またあの人来てたね。」


「うん、もー凄くかっこいいよー!!手触っちゃったし、目合っちゃったし、きゃーっ!!」





きっと、そう遠くない未来。











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