短編 | ナノ
やみつき
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隣からひしひしと視線を感じる。僕の彼女、名前のものだ。





「名前?そんなに見つめて飽きない?」



「飽きない。竜ちゃんの鼻と唇大好き。」



「……そっか」



「うん。大きめでスッと高い鼻と下が厚めでぽってりとした唇はストライクなの。」



「じゃあさ、そんな唇とキスしない?」



「しません。」



「(がーん)………」



「本当はちゅーしたくてしたくて堪らないけど見ていたいからしない。」





あぁ、もう、なにこの子。したくて堪らないならすればいいのに可愛いなぁ!
しかしこのままキス出来ないのは辛いかも。




「ねぇ、名前」



「!!今の唇の動き色っぽい」



「そっかー。じゃあ見るだけじゃ分からない僕の唇、感じてみない?」





人差し指を唇にあてて首を傾げてみせた。あ、名前の表情が物欲しげになってる。






「はい、僕の唇あげる」







見てるだけじゃ分からない僕を感じて?










「ご感想は?」



「…………もう一回して?」











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