「ねぇ、優子さん。」
「ん、どーしたのヒビヤくん。」
「優子さんはなんでここにいるの?」
「なんで、と言われてもなぁ…。」
紅茶を飲んでいた私の横に座って聞いてきたヒビヤくんにうーんと頭を捻る。
なーんでここにいるんだっけなぁ…。
どったんばったん暴れている如月兄弟と修也、それを叱っているつぼみとそれを止めようとするセトと巻き込まれているマリーを見ながら考える。
----どったんばったん
----がっしゃんぎゃーぎゃー
----ぱりーん
「あ、なんか割れたね今。」
「うん、多分お皿だね。」
「つぼみがまたうるさくなるなぁ…。」
「うん、…つぼみ?」
「あぁ、キドのことだよ。下の名前で呼んでるの。」
「そうなんだ…。」
「「…。」」
「って、質問に答えてよ!」
「え、なんだっけ!」
「!?」
「ごめん、冗談だよ。」
「もー…で、なんでここにいるの?」
住んでるんでしょ、と言われそうだよーと答える。
「まぁ、ここに居るのは初代団長に頼まれたからなんだよ。」
「初代団長? 今のが初代じゃないの?」
「今のがって…。違うよ、初代団長は真っ直ぐで優しくて誰よりもこのメカクシ団のことを思っている子だよ。」
「……へぇ、そうなんだ。」
「きっと、どこかで会えるんじゃないかな。」
アヤノ。
今、どこにいるのかな。
「ま、どこにいるか知らないけどね!」
「知らないの!?」
----end