だいめい おなまえ ないよう <font size="5" color="#000000">この瞳が最期にうつすものはなんだろうか(どうせなら醜いものでも美しいものでもなく、ただのおまえの笑顔ならいい)</font> 「そう。わたしは願えるほどですが、あなたはどうでしょうか」 そう言ってわらう男の顔は歪な笑顔を満面にはりつけ、今にもばりばりと不気味な音をたてながら、不様にも崩れてしまいそうな様相を呈していた。全く気味が悪い。吐き捨てた言葉に彼はさらに笑みを<font color="#c0c0c0">(隠しきれない衝動と歪みを)</font>深くし、それと同時にばらりとなにかの欠片を自身からこぼれさせていく。たいせつなものを無くして迄、そのようになる必要はあるのだろうか? 問い掛けを受けた男は、ぐるりと渦をまく感情のままに至極自然に至極不自然に、いっそ不愉快なまでに鮮やかに、そのぴったりと閉じた唇の端を、きゅい。と、何処か誇らしげに釣り上げた。緩やかな曲線は緩やかなまま笑みを深くする――まったく気味の悪い。その表情が答えらしく、わたしは馬鹿馬鹿しくなってひとつ大きな溜め息を肺の底から吐き出した。まったくもって不愉快であるが、ひとがそう言う風体に陥った瞬間さらにさらに歪みを色濃くしていくのだからたまったものではない。苛立ちを隠さず舌打ちをすれば、男はゆったりとした動作で両の腕を広げ、どこかの誰かに捧げるよう、ゆらりとした色をまとって言葉を紡いだ <font size="5" color="#cc0000">「なに、それがあいというものでしょう?」</font> ** タイトル部が素で"例え火の中、水の中"状態ですみません 企画ご参加いただきありがとうございます、椙です ……やべえ、なんか、きもちわるいお題になってしまいました よ、夜中のテンション+眠気こわいです大変すみません 修正希望など何かありましたら返信からバーンと直談判してやってくだされ! ではでは、椙でしたー ぱすわーど 編集記事削除