短編 | ナノ




想いさえ伝えられない


チーム関東で千葉くんところのディ●ニー●ンドに遊びに来ているのに、
東京さんは神奈川くんに無理矢理ジェットコースターに連れられてここに不在。
群馬さんは仕事の都合で来れないと連絡が来た。
栃木くんと茨城くんは変なテンションでどこかに行ってしまった。
だから今僕と千葉くんの二人きり。

「埼玉は東京さんに構われて・・・」

ふいに千葉くんが聞こえるか聞こえないかぐらいの声で呟いた。

「どうしたの?千葉くん。」
「埼玉が羨ましい、東京さんに構われて」

もしかして千葉くんは・・・愛されたいの?
喉まで出てきた言葉を飲み込み、思う。
千葉くんは実は寂しいんじゃないかなって
確かに東京さんへの憧れでの言葉の意味合いの方が大きい。
でも少しはそうなのかもしれない。

「千葉く・・・」
「あっ!東京さんっ!」
千葉くんは近くに居た東京さんと神奈川くんの方へかけていく。
「そういや埼玉!何か言ようとした?」

僕に背中を向けて駆けて行った千葉くんは一度振り返って言葉を放った。
「何でもないです!」
「そっか!」

また千葉くんは僕に背中を向けた。
僕は東京さんが羨ましいです。
千葉くんに愛されてて。
東京さんや僕が君をどういう風に見てるか知らないでしょ。

僕も東京さんも千葉くんの事が好きなんです。
伝えれないからせめて心の中で『好きです』を。






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