02:御伽噺とお弁当 4 / 8 そう言って先輩はドアを閉めて去っていった。 「え、何々、こーめーちゃんと知り合いなの?」 「知り合いといいますか、えーと、」 「こーめーが動物みたいだって気に入ったんじゃない?」 ……小動物みたいとか、言われたけどさ。 のんさんがにこりと笑った。 「そういえば自己紹介してなかったや、俺の名前は……」 それを遮るように、ドアが乱暴に開かれる。 こーめー先輩が帰ってきたのかと思えば、昨日の赤色パーカー先輩が呆れたように立っていた。 「……増えてんな」 「あ、す、すみません」 「広明のやつ、捨て動物好きだからなぁ」 動物扱いですか。 こーめーって、ひろあきを音読みで読んでいたのか。 中国人みたいな名前だと思ったらあだ名だったらしい。 ≪≪prev しおりを挟む back |