3-3:タイムマシーンを探せside裕太[ 1/11 ]

 学校祭も時間があっという間に過ぎて……

 全校生徒に、一般客を交えてのフィナーレ。
 フィナーレに一般客も混じってるのが何とも不思議な空間だなぁと思ったり。


 人がとても多くて、とても騒がしい。
 フィナーレが開始し、人気のあった学生バンドが演奏したり、生徒会長の面白い話が繰り広げられる。


 いち生徒として大衆に紛れて盛り上がったり、笑ったり。
 あまり面白くないと思っても周りに合わせてお得意の愛想笑いを振りまく。



 そして。



『さぁ! クラス企画の最優秀賞を発表しまーす!』



 大盛り上がりの体育館の中、会長の声がマイクを通して響く。
 ハウリングした音が耳に痛くて、思わず自分の耳に触れた。


 僕らは喫茶だったけど、中々繁盛してたよね。



「いろんなクラス回ったけど、僕らの所が一番凄かったよね?」



 他のクラスよりは全然繁盛していたはず!
 そう思って僕は隣にいる智ちんに問いかける。



「知らない」



 ……ちぇっ。冷たいのっ!
 智ちんのばぁーか!




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