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「#エロ」のBL小説を読む
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2月拍手(基山、松野、吉良)

■節分の後(基山)
「…名前?」
「ヒロト。おはよう」
「うん、おはよう。
ところで、箒とちりとり持ってどうしたの?」
「これ?昨日の節分で豆撒いたでしょ、その片付けしようかなぁと思って」
「あぁ…なるほど。
昨日の夜はともかく、朝は皆静かだったのにどうしたんだろうって思った」
「あー、昨日大変だったぁ。
全力で豆ぶつけてくるもんね」
「鬼役だったからね。
まぁ、小さい子は加減が分からないから仕方ないさ」
「玲奈は投げられなかったのに贔屓だよ…。
やっぱり美人だから皆遠慮するのかな…」
「それは外見がどうこうよりも圧が…」
「?」
「いや、何でもない。…それより俺も手伝う」
「えっ良いの?助かる!
昨日も四方八方めちゃくちゃばら撒いてたから、細かいトコまで掃かないとって思ってたの」
「2人でさっさと終わらせよう」
「あ、でも適当にすると靴の中に入ってたりするから気をつけて。
去年なんか瞳子姉さんのヒールの中に入っててさぁ…!」
「っ姉さん…気の毒に…」
「もう、その場の空気凍ったよね。
鬼なんか寄り付かないよあんなの」
「ははっ、名前も巻き込まれて大変だったね」
「あれは二度と体験したくない…」
「うん…、それはそうだろうな。
じゃあ、手早く丁寧に終わらせよう!」


■アフターバレンタインデー(松野)
「バレンタインデーのチョコレートやっと食べ終わった〜。
うん、しばらく甘い物はよしておこうかな!」
「女子は好きだよねあの行事。
名前なんか本命とか関係なく友チョコ配りばっかしてたじゃん」
「女の子同士ではしゃぐ方が楽しい時代があるんだよ松野君…。
と言うか何でそんなにつまんなそうなの?
サッカー部にもハートの焼きおにぎり配ったじゃない」
「あぁ、アレはアイデアだったよね。甘い物苦手な奴もいるし」
「でしょ!」
「小腹は満たされたけど行事感はなかったね」
「あぁ言えばこう言うな〜、さては私からのチョコレート欲しかったの?」
「…」
「えっ、ちょっとそんな反応されたらどうしたら良いの私」
「知ーらない、自分で考えたら?」
「あ、その反応は上手くからかってやったぜみたいに思ってるね!
分かるよ付き合い長いから!」
「僕も分かるよ、そんなこと言いつつ名前が内心焦ってるって事。
付き合い長いからね」
「べ、別に焦ってないよ。バレンタインも過ぎたし、第一、物がないからどうしようもないし」
「じゃあ、チョコの代わりのモノ楽しみにしてま〜す」
「もうっあげないよ!あげないからね…−−−!?」


■スーパー猫の日(吉良ヒロト)
「はろー吉良君、ごきげんよう!呼ばれたから遊びに来たよ!」
「うるせえ、暇かどうか聞いただけで別に誘ってねぇし…。
ってか何で今日無駄にハイテンションなんだよ…」
「えへへ、聞いてくれる?
実はねぇ、今年は2022年2月22日でスーパー猫の日なんだよ!
もうすぐ当日だからお店に猫グッズが溢れてて幸せ!」
「猫なんかが好きなのかよ、どこが良いんだか」
「えー可愛いよ!今度私の家来る?かまってちゃんな家猫が吉良君をお出迎え〜。
あっでも知らない人だから人見知りするかな?」
「(浮かれてやがる…)」
「…いや、大丈夫!吉良君猫っぽいし直ぐに懐いてくれるかと!」
「誰が猫だ!?どこに目ェ付けてンだよ!」
「くせっ毛とか?うちの子もそうだからブラッシング得意だよ私、梳いてあげようか?」
「ぐっ…余計な世話だっつーの!」
「そう?じゃあまた気が向いたら言ってね」
「(絶対ェ言わねえ…)」
「そう言えば話が反れたんだけど、その『スーパー猫の日』で
遂に欲しかった猫ちゃん達の写真集を手に入れてご機嫌な私なのでした!
吉良君も一緒に見る?」
「いらねー」
「残念、このカメラマンさん有名なのに〜じゃあ私は見てるね」
「勝手にしな」
「うん」
「…」
「…」
「…、…−−−オイ」
「? 何か構って欲しいって事?吉良君てば、やっぱ猫っぽ…」」
「違ぇわ!わざわざ俺の家まで来て写真集見る必要ねーだろって事だよ!
おら外行くぞ外!連携系技の練習だ!!」
「はいはい、それもそうだよね。
サッカーボールという丸い物でじゃれて、気分は猫ちゃんってね〜」
「だから違うって言ってんだろーが…!」

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