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お礼文は現パロ長こへ『君が、笑う01』(仙蔵・伊作♀)です。(君に〜シリーズ)










話したくない訳じゃ無い。
人間嫌いでも、人付き合いが嫌な訳でも無い。
唯声が小さいのと、笑う事が苦手なだけ。
しかしそのせいで小さな頃から誤解される事は常々で、同性からはそうでも無かったが、異性からは怖いとか気持ち悪い等と散々言われたものだ。
もっと素直に笑えないものかと悩んだ時期も有ったが、今ではこれが自分なのだと割り切るようになっていた。
しかし時折惹かれる時が有る、眩しい程の笑顔を見るとー。

「…お前は本当に良く笑うな」

「へ?俺っすか?そうですかね〜、意識してないから分からないですけど…」

段ボールから新書を取り出すきり丸が目を丸くして自分を見上げた。
初めて会ったのは大学の図書館だったが、その時も「何でもお手伝いします!」と書かれたビラを配りながらニコニコと笑っていた。
その笑顔に引き込まれ、金に困っているならうちにバイトに来るよう声を掛けたのが始まりだ。(後々聞けばアレは愛想笑いだったようだ)
そうして数カ月、毎日のようにバイトに来るきり丸はやはり笑顔が絶えなかった。
そして自分と同じくこの笑顔に惹かれた男が彼を攫って行ったのだ。
勿論自分がきり丸に抱く感情はせいぜい可愛い弟くらいで、その男の抱く物とは違うのだが。

「先輩だって笑うじゃないですか」

一箱分を早々に整理したきり丸が立ち上がってニッと笑う。

「…私がか?怖いだろう」

「いいえ?だけど…」

「だけど、何だ?」

「…損してるな、って思う時は有りますけど。先輩すごく優しいのに、誤解されちゃうから」

幼馴染みの伊作や極少ない後輩は別として、きり丸の言うように自分を理解してくれる人間はそう多くない。
だからこそ驚いたのだ。
“彼”が言った一言にー。

「あ、あの人また立ち読みしてますよ!んとに…たまには買って行けって思いません?」

きり丸の視線の先を追えばいつものように漫画を立ち読みする姿が目に入った。
そう、“彼”だ。

「あの人、いっつも違う女の人と歩いてんすよ。モテるのか知らないけど何か軽そうなんだよな〜」

「…知っている」

「しかもほら、伊作先輩の彼氏さんと同じ大学みたいですよ?この間三人で話してましたから」

「…それも知っている」

その一言にきり丸がちらりと自分を見やった。

「何だ?」

「先輩…何か不機嫌っすね。あの人の事知ってるんですか?」

この子は本当に目敏いな。
伊作にも知られていないのに。

「…彼も、良く笑うだろう?」

「…そうっすけど…え、先輩?もしかしてー」

「…」

「…その…相手が、悪いんじゃないですか?何て言うか、不毛…?」

「全くだな」

きり丸に気付かれた所で、当の本人が自分達に気付いてこちらにやって来た。

「よう、ちょーじ♪今日もがっつり立ち読みさせて貰ったぞ!」









(続く)






駄文で失礼致しました(*_*)有り難う御座いました☆




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mokuji


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