Novel
10 魔力とアーク


【10note】


不定期連載 モノクローム アクト

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連載を書き溜めしていたフォルダを消してしまった!!


すまない!!


ってことで全話書き直しー・・・



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大きく伸びをする。


今はナイトメアの薬を作っていたところで、やっとおわった。


定期的にナイトメアの診察書類をもとに薬を作る。


最近は診察も僕が行っていた。


紅茶でも淹れて休憩にしよう。


そう立ち上がり、キッチンに向かう。


その瞬間、いきなり魔法陣が現れた。


(どういう事?)


僕はモジュレートしていないし、今はブラッドからの供給が無い。


自室にこもっているため、魔法を使うことはないはずだが。

見たことのない魔法陣は緑色を放ち、攻撃かと思ったが、そこから見知った人物が姿を現した。


「……グレイ!?」


「どうしてリナリーが……」


グレイも予期せぬ事態だったようだ。


「ここは僕の領地だけど、普通の人間が立ち入れる場所ではない。君は魔力を纏っているからして、或矛の使者だ。どうやってきたの?」


それが一番気がかりだ。何をどうして発動したのか。


本来魔力は誰にでもあるが、それは微少であり、発動できる大きさではない。


「わからない。ナイトメア様に書類を届けに行っていたんだが……なぜかこうなってしまった」


罰が悪そうに苦笑するグレイ。


(暴走・・・あるいは誰かの供給?)


とりあえず様子を見ることにした。


「今は領地のメンテナンス中で、ワンダーランドとは切り離している状態なんだ。グレイが塔に戻ることは今すぐにできることじゃない。

数日間で、術式を組むからここで生活して。別に怒っているんじゃないよ」


優しく微笑むとグレイの雰囲気も柔らかくなった。


「そうか。わざわざすまない・・・」


「いいって! 」


本当に良いのに。僕としても研究対象になるし・・・


それよりもこの空間には奴らが来る可能性がある。この部屋から出なければ結界で問題はないが、万が一を考えて。


「グレイ。危険だからこの部屋からは出ないでおいて。ヒトが解決できるものじゃないから」


そういって執務室へ戻り、術式を組み始める。




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魔法のモードや属性を考えて術を組む。


この手の魔法は作るのは簡単で、午後には組み終えてしまった。


だが、どんな魔法でも初発動には膨大な魔力と時間がかかる。今、ブラッドが居ないことで供給できないのは痛手だ。


__コンコン


ドアが叩かれる。


「ん。どーぞ」


「失礼する。リナリー調子はどうだ? 無理はしないように、紅茶を持ってきた」


グレイの手にはティーセットがある。香りからすると,ニルギリだ。


「ありがとう。グレイも一緒に」


そういってキッチンへ向かう。


先ほど焼いておいたシフォンケーキを切り分け、ポイップを飾り、グレイのもとへ持っていく。


「リナリーは料理もできるのか……。帽子屋にはもったいないな」


お世辞とは聞こえないくらいの口調で話すグレイは、おいしそうにケーキを食べてくれる。


(こういった時間も悪くないね)


今度、塔のみんなにもケーキを持っていこうかなぁ、とか考えてしまう。柄にない行動だが、良いかもしれない。


ケーキを食べ終わったころ、微かな魔力が感じられた。


「グレイ。お風呂は入る?」


「そうだな。お言葉に甘えて」


グレイをお風呂へ追いやった後(コラ・・・)


安全圏をでる。


第6の次元の扉へと入り、すぐさまアークを見つけた。


アークとは人の憎悪や感情が不安定に募る次元の不要物だ。これを壊さないと、世界が危ういんだなぁ。


「ちなみにアークの大きさは全長20めーとるぅぅぅ!!!??」


アークに早々に目をつけられ追いかけられる。が、普通のアーク(6m)と目の前のアーク(20m)があまりにも違いすぎてビビる。


逃げ続けても仕方がない。


「モード アクトナレーション!! 汝が慕うもの、従うものに準じ、対 悪なるものを相殺せよ!!っ」


才の式神を二体召喚し、アークの動きを止める。


だが、不覚にもアークの体内から弾が打ち出され、よけきれなかった。


「っ!」


右腕がやられた。同時に捉寓もくらってしまった。


(グレイの術式に魔力を使いすぎたっ・・・)


「モード切替 モノクローム ブローク!!」


術を掛けるにも、空間に穴をあけ、アークは逃げてしまった。


「ちっ」




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「リナリー。その右手はどうしたんだ?」


なんとかグレイがお風呂から出る前に帰ったものの、傷はふさがらない。


どう言い訳しようものか……


「ちょっと、ね。そろそろ術式ができる。おいで」


ダイニングルームから右の階段を上がり、訓練室の隣の魔術回路にグレイを連れていく。


「テンプ。 これでつながった」


そういい、実際に扉を開ける。


そこにはグレイの見慣れた景色があった。


「塔の中・・・。ありがとうリナリー。このお礼は必ずする」


「そうだね。塔に遊びに行くから、コーヒーをお願いするよ」


そう交わし、グレイは歩き出した。



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〜あとがき〜


すこし前の話と不自然になってしまいましたが、なんとか連載を開始できました・・・
画面が見にくいなどの改善はいたしますので、コメント・リクエストへ投函くださいね!
ではまた次回!

〜志紀〜



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