Novel

_コンコン。


『ブラッド?入るよ』


返事を待たずドアを開く。


先刻、屋敷から帰り次第、ブラッドからの呼び出しを受けた。


だけど…


『いないじゃん!!自分で呼んどいて、しかもなんか怒ってるし』


「当たり前だ」


_バン。


大きな音と、この部屋の主の声が聞こえたと同時に、僕の視界は碧の瞳にひきつけられた。


今は、ブラッドが僕を壁に追い詰めている状況だ。


片手で逃げ道をふさがれているので身動きができないが、まず逃げる気はない。


当たり前だという言葉で、精一杯だった。


『何が当たり前なの…?』


恐る恐る聞いてみた。今のブラッドは、見たこともない険しい表情だ。


そのとき。


『どうし…んっ!?』


ブラッドにキスをされる。


『ちょっ……ん、はっ』


数分、やっとのこと押し返して唇がはなれた。


『いきなりなにすんの…』


「おや…他の男には自ら迫るというのに、私が相手になると拒むのか…」


『なにそれ…』


「事実君は薬を飲ませるためにキスをしただろう。なぜ拒む?」


『拒むとかそういうんじゃない…なんでそんなこというのっ』


__バァン


扉を勢いよく開け、部屋をとびだした。


不意に泣いてしまった僕の涙に、彼は気づいていたのだろうか。


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〜あとがき〜

微妙に切るとこが掴めず…
かなり読みにくくなりました。ごめんなさい。
ではまた次週!

〜siki〜
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