Novel
グレイの後をついていくと、ナイトメアの執務室だった。
『頼みってなに?』
グレイに書類を手渡された。
『これは……』
「ああ。すまないがナイトメア様が飲めるように薬をつくってくれないか?今までのデータはまとめてある。無理にとは言わないからやってみてくれないか?」
その書類には、病状や薬の成分などが載っている。
うーん。
薬か。簡単だけど、ナイトメアが飲むようなのはむずいかなぁ…
『まー一応。やってみるよ。ここ借りて良い?』
「かまわない。ありがとうリナリー」
『どういたしまして』
グレイのくれた書類をかかえて、執務室中央のデスクへ向かう。
椅子へ腰を卸すと、意気込みづいた。
『よし、やるか』
空間転移お得意の魔法で、元のせかいの部屋につなげた。
両手開きの戸に、まず広々とした応接間。
その右の部屋はベッドルーム。左はキッチンなど。すべてモノクローム色に統一している。
僕は中央へ続くひと一番大きな扉をあける。
そこは僕の仕事部屋だ。
奥にはデスクとPC。左右には壁一面の本棚に、階段がついて、その部屋は衣裳部屋と訓練部屋だ。
見事なまでに大量の本がある。集めるのにも苦労したが、読むのにも一苦労。けれど、とてもたのしい日々だった。
本棚についている右上のロックをはずす。そして本棚をスライドさせて、薬品部屋へつづく隠し扉をあけた。
書類に書かれている薬品をさがすのだ。
薬品をトレーにいれて、執務室へもどる。
『あ、おかえりー』
先ほどトイレへ直行したナイトメアがデスクに座っている。
「ただいまって、君はなにをしてるんだ?」
『君の薬をつくってんの。どうせ暇人なんでさー』
「くっくすりだと!?」
真っ青な夢魔はほっといて。
薬作りを開始しよう。
鉢に薬品を入れて、棒でする。
この工程をくりかえし、薬の粒をこまかくする。
0・000gまで計れる単位の計量器をつかい、薬を調合する。
『さて。ラヴィノーツ・イディラクション』
この魔法は、脳内思考のままに動いてくれる魔法だ。
僕の思考どうり、魔法で無味にし、薬をカプセルにいれ、熱で閉じる。
『大体3ヶ月分かな』
片づけをすませ、グレイにしごかれている夢魔をみる。
ちょうど休憩のようだ。
ソファーに仰向けで横たわるナイトメアに声をかけた。
『ナイトメア。できたよ、ほら飲んでみて』
薬を口元へかざす。
「なっ私はそんなもの飲まないぞ!いくら君が作ったと言えどっ」
そう駄々をこねながら足をバタつかせる夢魔。
(子供か。いやせめて子供でいてくれ……)
『もう、しょうがないんだから』
「なっなにをする!?」
ソファに横たわるナイトメアが体を起こそうとした時。
_ドサッ
必然的にナイトメアを押し倒した。
(軽いな…)
『ほら、早く』
そういって無理やり飲ませようとする。
早く飲め早く飲め実験体……
「絶対飲まない!!というか女の子がそんな体勢をしては…」
『なんで君が赤くなってんの!うつるからやめてよ。もう…』
「んっ…!?」
ナイトメアの両手を拘束し、無理やり口移しで薬をのませた。
またもやその時、
_バンッ
勢いよく扉が開く。
そこには硬直する我がすばらしき奇天烈な友人たちが目を見開いていたのである…
(↑ひどい)
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〜あとがき〜
今回は?台詞が多かったですね。でも、いつも友人にいわれるんです。
志紀って小説書くとき台詞すくないよね。って。
そうなんでしょうか…?またコメントくださるとうれしいです^^。
ではまた次回ってか次週!!
〜siki〜
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