Novel
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るんるんるーんっと効果音が出そうな勢いで時計塔広場へと向かう。
既にその場には待ち合わせを取り付けていた友人の姿があった。
『ぐれい!ねこ!来るの結構早いんだね』
「ああ。女の子を待たせるわけには行かないからな」
「猫ってのやめない? ボリスだってば!」
『さて、いこうか』
「きいて……」
この時間帯は夜で、街への買出しを目的とした外出ナわけなんだが…
皆様お察しの通り、グレイの過保護病が発生しまして・・・
ボリスはおまけです。
グ「ところで、何を買いたいんだ?」
ボ「食料?衣服?」
『まぁそんなところかな。まずは、時計塔からまっすぐの通りに在る紅茶専門店。』
ボ「紅茶かー。リナリーも紅茶派なんだ?覚えとこーっと」
しばらく歩くこと10分。
ぐ「ここか?種類がたくさんあるな」
話をしている間についたこの店は、帽子屋屋敷に連行される際にみつけたのだ。
グ「あまり紅茶に知識はないが…どんなものがほしいんだ?」
ボ「ブラッドさんとこにない茶葉だろ?ここまで来たんだし」
『んー。二人とも探すの手伝ってくれる?』
じーっと双方に甘い目を向ける。
グ「ああ。もちろんだ」
ボ「俺の重要性。それくらいしか考えられてないだろ…まぁリナリーの頼みは断る気ないけどさ」
なんとも頼もしくうれしい返答がかえってくる。
お言葉に甘えて、手伝ってもらうことにした。
『えーと。ニルギリ・ダージリンのセカンドフレッシュ・アッサム・ウバ・ディンブラだね。全部50グラムの缶で』
ボ「あんた全部飲むの…?」
ぐ「帽子屋が気に入るわけだな。」
そういいながらも手を止めずに探してくれていた。
ボ「ニルギリとウバあったよ」
グ「アッサムとディンブラは…これだな」
『ありがとう。他はもう見つけたよ。会計してくるね』
そういい残しレジへとならんだ。
「合計4800円です」
『はーい…ってちょっ!?』
グ「これで頼む」
店員は既におつりをだしていた。
『グレイ!別にいいのに。なんか悪いよ』
ボ「だからー俺の重要性・・・」
いち度は断ったものの、そのまま丸め込まれてしまった。
なんだかもうしわけない「。
それに購入した荷物まで持ってもらう始末だ。
ボ「次は?つぎは??」
『タピオカと餡子がほしいな』
(まずこの世界にうってるのかな)
グ「タピオカ?餡子もどういったものなんだ?」
『世界が違うからなぁ。要約すれば、小豆とタピオカ粉』
ボ「見たことはあるけど…まったく売れていなかったぜ?確か、新しくできたクレープ屋の隣」
ボリスを先頭に街を歩いていく。
ボ「ここだよ」
『ボリスは物知り猫だね』
先ほどから、ボリスには案内役が定着してしまっていた。
グ「小豆と、タピオカ粉だったな…」
(早速探索モードに入ってるしw)
しばらく店内を回っていると、
グ「これか?小豆という豆と…粉」
すばやくグレイが見つけてきた。
はやっ!見たことも無いものなのに!
「おや。めずらしいおきゃくさんだな。それらはあんまり売れないんだよ。
今なら在庫処分セールで半額にしとくよ!」
グ「ああ。頼む。」
『いやいやちょっと。僕が払うって!!』
またもやグレイがお買い上げしようとしている。
さすがに2回も買ってもらうわけにはいかない。
だが、またもや丸め込まれてしまった。
ボ「なぁ…ホント俺の重要性って……」
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