Novel
4 めぐってめぐったその先に
【4 NOTE 】
不定期連載【モノクローム アクト】
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僕は幸せを求めてはいけない。
この世界を統べる者として、背負い、生きていかなければならない。
なぜか、この責任感だけが、僕の中に深く刻み付けられていた。
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(ん……)
目覚めたばかりの半開きの目に、鋭い昼の日差しが突き刺さる。
どうやら今は、昼の時間帯。
そろそろ活動をはじめようと、体を起こそうとする。
すると・・・・・・
『え!!』
途中まで言いかけた言葉を、急いで引っ込める。
驚くのも無理はない。
起きてすぐ、目の前にブラッドの顔があったのだ。
僕の体は、すっかりブラッドの腕に抱きすくめられている。
『ビックリしたー・・・・・・』
「何がビックリしたんだ?」
『なっ!?起きてたの・・・?』
「ああ。おはよう、リナリー」
すると軽く、頬にキスをされる。
『なっなななな・・・』
(落ち着け!落ち着くんだ僕!!)
「おやおや。そんな顔をして……誘っているのかな?」
(何を言っているんだこいつはぁ!!)
『そんなことは無い!断じて!生憎、この時間帯は出かける予定なんだよ。』
そう言ってブラッドの腕から脱げ出した。
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