6 夕暮れの茶会
【6 NOTE 】
不定期連載【クロワール ラヴィット】
エースって見た目若いけど、中身はおやじっぽかったり・・・・・・
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「ふーん・・君、こういうの弱いんだ」
なっ・・
急な事態に頭がついていけない。
自分の水色の髪の毛に、赤くなった頬がよくはえる。
(もうっ こういうときこそ穴に入りたい!!)
そのとき、曲がりの角からビバルディが姿を現した。
「あれっ陛下、どうしたんですか?あー更年期で仕事のこと忘れちゃったんじゃないですか?」
あはは、というエース。
だが、どちらとも目はわらっていない。
(更年期じゃなくて記憶障害なんじゃ・・)
「なんじゃ。凪に覆いかぶさる腐れ男にいえることか。」
そういうとビバルディは、私の手をひき、
「凪。おいで。こんな奴にかまっていないでわらわとお茶にしよう」
「うっ うん!」
少し戸惑いながらも、心地のいい返事を返す。
すると、ビバルディは少女のように笑う。
「ふふ。かわいい凪。」
『?』
女性であるビバルディに褒め?られることはうれしい。
私にはもったいないくらいだ。
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ビバルディに手をひかれて、庭にきた。
(今来た道順・・よくわかんない)
広すぎる庭にみとれていると、一人の兵士が椅子を引いてくれた。
『ありがとう』
その感言に、兵士はテレながら、だけれど本当にうれしそうに
「はいっ」と返事をした。
「凪。そんな者に礼などいらん。それより、きかせておくれ」
ビバルディの言葉にむっとする。
『話?』
「なにか気になる滞在地・・人物は居たか?」
きになる・・?
うーんと考える。
(帽子の人と、長身の時計屋さんかなぁ)
けれど、ビバルディと帽子の人は仲が悪いと聞いている。
(ふれないでおこう)
「えーと、ユリウスかな」
その一人の名前に、美しい唇は反応する。
「うむ。あやつは毒を吐く。だが嫌いではないな」
苦笑いをするビバルディ。
(ユリウスのことは嫌いじゃないんだ)
ちょうどその時、時間帯が夜へ変わる。
「ふぁ・・っとごめん」
夜になったことで気が抜けたのか、急に眠気が襲ってくる。
「そうだな、夕方も過ぎたわけじゃ。そろそろ部屋へおもどり」
『わかった。じゃ、おやすみビバルディ』
軽く手をふって歩き出す。
(また、お茶したいな)
今おわったというのに、もう次のことをかんがえている。
ビバルディとの夢の恋話に胸をはずませ、部屋にかえった。
どさっとベッドへ倒れこむ。
何かを考える暇もなく、凪は夢の世界へと沈み込んでいった。
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〜あとがき〜
ハートの城編!
しょっぱなからエースうざいですねぇ。
さすがです(|なにがだよ)
次回はナイトメアとの会話からのスタートです。
リク・コメ、おまちしております!
〜まゆら〜