4 ACUTE
【 4 NOTE 】






夢主 ハートの国へ






夢から覚めるのを恐れた少女は





空虚の存在にハートを自ら捧げた。





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『…ん』







目を開けるとそこは見慣れない天井だった。








…機械油の匂い。











…金属がかすかにぶつかる音がする。









まさか とおもってベッドの上から下をのぞいた。










『ユリウス…?』








ご名答。






そこに姿を現した人物は 時計塔の主 ユリウス=モンレー。







「おきたのか。夢魔の奴から話は聞いている。しばらくここへ滞在しろ」











聞き間違いだろうか。









はたまたキャラ設定が違ったのか。








人嫌いのユリウスが見ず知らずの少女に塔への滞在を許可すると。








自ら言ったのだ。







一言でもカッコいいなぁ…








「おい?」





はっ






『わかりました。しばらくお世話になります』








僕は簡単な自己紹介をしてキッチンへ向かった。









もちろんコーヒーイベントである。









僕は魔女の力でさまざまな珈琲についての資料を得た。







『ユリウスー。珈琲できましたよ』








機具から手をはなしカップへと細くきれいな指がふれる。







どきどき…







『どう…かな?』







……





「90点だな。うまい」







うそだろ コレきた!!







やべぇよ まじ惚れるって!!







ていうか落ち着け…。







『よかった。僕はこの前までカフェでバイトしていたんだ。お仕事がんばってください!』








あぁ。と作業に戻るユリウス。頬がすこし赤かったのは気のせいだろうか。







__バァン!







・・・と、またもや静かなときを邪魔する馬鹿がきた。(前話=ナイトメア)










「やあ!ユリウス!仕事もらいにきたぜ!」








そろそろかな。いつもの台詞…







「『…遅い』」







まぁ驚いた。






エースのことを知らないはずの私が、滞在主と同じことをはいたのだから。







「君…。誰?」







その場に全員が硬直する。







「まさかユリウスの彼女?ユリウス その子俺に譲ってくれないかなぁ?」







何をいうだすかと思えば。きっとこいつも僕の正体を知れば離れていくだろうに。








ユリウスはゴホっと小さくむせた。








「残念だがリナリーは私の女では無い。欲しいなら本人の同意をもとに付き合え。」







ごもっともな意見。さすが数少ない常識人。








かっこいいなぁ…(二回目)







なーんだ。といって質問をなげかけるエース。







「君、強そうだね。名前は?」








僕は戸惑いも無くこたえた。








『僕は余所者。名前はリナリー=ストラブラッド。魔女だ』









いってしまう。








おもってもいないことを。








ただのつよがりだと解っていても。







その一言に人々は離れていく。







だがエースの反応は普通だった。








「リナリーか。うん。了解。」







じゃあな! といって部屋をでていく。








この国の人間はどうだろう。







僕のことを知って軽蔑するんだろうか。








誰かを守るかわりに僕の手は血でふやけてしまった。







もう。元にはもどらない。








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