トキヤなんて…トキヤなんて…トキヤなんて…




***
遡ること数分前。
いつものようにトキヤや皆に会いにSクラスに遊びにいく私。ガラッと扉をあければ私にいち早く気づいてくれたのはレンだ。

「やあ、レディ。また、俺に会いに来てくれたのかな?」

そうキラッとしたスマイルにうんと大きく頷く。

「いやー、嬉しいね。」

「なまえじゃん!!」

レンと話していると、後ろからひょこっとでてくる翔。

『翔!!今日も可愛いね。』
わしゃわしゃと髪の毛をなでる。

「だー!!子供扱いすんじゃねー!!ほんとお前那月みてーだな」

拗ねる翔ちゃんにごめんごめんと一言言って辺りを見渡す。

『(トキヤは〜っと)』
私の彼氏でもあるトキヤをキョロキョロと探す。でも見当たらない。


『ねえ、レン、翔。トキヤわ?』
そう問うと
お互いさあ?とゆう表情をしていた。

「そんなことより、レディ俺と話そうよ」
後ろからレンにぎゅっとされる。

「おい、レンお前ばっかりずりーぞ!」


そんな会話をしていると
ガラッ
すぐ近くの扉が開いた。



『トキヤ!!!!!!』


「何をしているんですか。」
そう、今の状態はレンに抱き締められてる状態。
いつものことだから別に大丈夫だろうと思った。


「なまえ」

『なに?』

いつもは表じょう無口なトキヤ。トキヤから名前を呼んでくれたので嬉しさが増す。




でも次の言葉で一気に嬉しさが一変する。


「いますぐに、ここを出ていってください」

『はっ?』


レンに抱き締められた状態からするっとぬけだす、

『どーゆう…』

「いいから、でてけとゆってるんです。」



そお強く言われた瞬間、プチンと何かが切れた。


『…トキヤのばか!!もおいいよ!!』


そういって教室をでていった。


(ありゃりゃ、嫉妬かな)
(あいつ以外と不器用だよな。)

***
まあ、こんな感じだ。なんでトキヤあんな態度とったんだろ。いくあてもなく屋上にいくとポケットが震える。メールだ。


xx/xx/xx 10:34
From.一ノ瀬トキヤ
無題
――――――――――――
いまどこにいるのですか
    ‐END‐


トキヤからのものだった。
あいつから怒ったくせに一体なんなの。

xx/xx/xx 10:36
From.みょうじなまえ
無題
――――――――――――
なんでそんなこと聞くの。
    ‐END‐


そう返信を返せばすぐに戻ってきた。

xx/xx/xx 10:37
From.一ノ瀬トキヤ
無題
――――――――――――
迎えにいくからです。
    ‐END‐


そう書かれていた。
迎えにいくって…トキヤからでてけってゆったくせに。返信を返さずパタンと携帯を閉じた。
上を見上げると雲の流れがよくわかる。静かな空気に今にも眠ってしまいそうだった。


ガチャン

うとうとしていると
屋上の扉が開く。



そこにいたのはトキヤだ。
「どうしてメールを返さなかったんですか。」


『トキヤ意味わかんないもん。』
ほんとに理由はそのまま。ただ、ただ意味がわからない。


「ほんとに、あなたは馬鹿ですね」


『?』
また、意味のわからないことを告げられると
ぎゅっとトキヤに抱き締められた



「他の男に抱き締められた姿を見て平気なわけがない」


『と、トキヤ//』


ぎゅっと力をこめる私。ああ、なんて馬鹿なことをしたんだろうと後悔した。



『これからは、レンに抱き締められたりしないから。』

「あっちが抱きついてきたら?」

『いやってゆう…』



「ふふっ、わかりました。」