銃と翼



貴方の気まぐれな翼で
私は永久の微睡みから
目を覚まして
天は遠すぎるこの世界
生きることだけで
明日は縛られた

ねえ貴方の温かな翼で
あの頃の私はきっと眠れていた
眼を開けるたびに今では知るの
貴方の氷の掌さえ
もう私に触れない

銃を構えて
照準は彼方
撃ち落とすのは誰の翼
すべての人が
貴方の哀れな子供ならば
どうして
私達に翼は無いの?

神様答えて
貴方の温かな
氷の腕の中でもう一度

すべてを失った静かな世界に
私達を与えて


夢を見るのが使命だった頃
貴方の声はとても優しかった
涙も笑顔も与えられて
最後に
翼は何処に落としたの?

銃を構えて
照準は私
ああほら
彼らも翼が欲しい
すべての人が
貴方の望んだ子供ならば
どうして
私達に翼は届かないの?

カミサマ答えて
貴方の温かな
氷の腕の中でもう一度

心を落ち着ける言葉なら要らないから
私達 意味のある祈りが知りたい


銃を構えて
照準は誰?
どうして
私は生きていたい


神様答えて
貴方の温かな
氷の腕の中でもう一度

私達に翼は無いのならば
この手は奪うことでしか
生きられないの?


カミサマ答えて
銃を構えて
私達
もう貴方には届かない

それでも
貴方の哀れな子供ならば
どうかその手で
翼を与えて









- 4 -


[*前] | [次#]
ページ:




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -