匙海

さじうみ

空想巡業の西地区入り口にある、細い上り坂の路地に囲まれた一角。広場のようになっており、中央にいつも水の絶えない噴水がある。
実はこの噴水は人工的なものではなく、瑠璃の森(項目ラ‐ロ)の地下水が地底を通って湧き出ているものであり、夕刻になると水量が増して噴水は溢れる。このとき一帯は小さな湖のようになるが、瑠璃の森の地下水は塩分を含んでおり、そのことから「海」と扱われている。

噴水の周辺は石畳だが、中に時々方解石が混ざっていて、溢れた水に触れると泡となって溶け出す。この方解石の奥にはウミユリの化石やラピスラズリの粒などが埋まっていて、匙海ができあがると同時に生物として甦って泳ぎ始めるが、原理は未だ解明されていない。

尚、水の深さは大人の膝くらいであり、やむを得ない場合には通り抜けることも充分に可能である。


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