My name is world.



だからすべての始まりに
君の声で合図をして


遠い青はいつの日が
君が割ったガラスに似て
落ちる白はこの思考を
微睡ませる 嘘

幼いままに止まった時を
巻き戻し合う
手には手を
暗闇に咲いた熱でも
触れあえば融けると
信じていた


だからすべての始まりに
君の声で合図をして
壊れる音を聴きたくなくて
空っぽの歌を紡ぐ私に
君の声で思い知らせて
今でも何も変わってないと
ねじを巻いたあの時から
歩いてきた道の狭さを


水を掻いた指は
いつかの冷たさに溺れ
自我をなくした爪の先で
蓮の花がひとつ咲いた

問いかける影
手を重ねて
面影だけは今も夢の中
暗闇に触れたつもりで
ただの夜を
掴んで 放した


だからすべての始まりに
君の声で約束を囁いて
移り変わる自分の色さえ
目蓋の奥で瞬くように
君の声で誓わせて
何もかも変えたりしないと
初めて出会ったあの時から
優しい嘘は吐いてない


君の声で聞かせて
君の手で捕らえて
君の指で教えて

君の影の私の心


だからすべての始まりに
君の声で合図をして
君の声でピリオドを打って
始めから廻らない歯車

だけどどうか私の
空っぽの歌をそのまま
祈りだと呼べるような
真実を
物語に心臓を



((与えて))



遠い青はいつの日か
君が割ったガラスに似て
落ちる白はこの思考を
滲ませる ピリオド



(いつかいつの日にか)
(僕らは始まりを視た)

((君の背に))




My name is world.

(答えよ名も無き物語の役者達、君の理想は果てしないか、そうか!)




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