@たなか様作
椿
TSUBAKI
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登場作品 : 箱庭の君へ -鎮魂歌-
「幾らでも変えられる結末の中、変えない事を決めただけだ」
性別 : 男
年齢 : 18-30
誕生日 : 2/25
誕生石 : ファントム・アメシスト「幻影」
誕生花 : カランコエ「あなたを守る」「幸せを作る」「たくさんの小さな思い出」
誕生色 : ミストホワイト「目的」「感銘」「名誉」
誕生星 : アルファ・ラケルタェ(とかげ座α星)「人の心をつかむ」
Key : サービス精神・商才・時代感覚
身長 : 173-189cm
体重 : 63-77kg
血液型 : A
一人称 : 俺
二人称 : 貴方/貴女、お前、アンタ、君、呼び捨て、○○さん
☆見た目
茜色を短くした髪。パステルカラーの眩い翠をその瞳に持つ。
両耳に一つずつピアスをあけており、カットソー等シンプルな服を好む。
歳も歳な所為か、落ち着いた所作や風貌が覗く。
我を忘れてはしゃぐ様子などは余り見られないだろう。
☆性格
性格は前向きに程々頑張る、世間を生き抜くのが上手そうなタイプだ。
良くも悪くも、自分の其処でやるべき事を周囲の空気を読んでからやろう。
結果論を尊重しているところがあり、
合間の過程は緩やかに無視する為突拍子のない提案をすることも。
女性を相手にすると露骨に優しくしてしまう。
出来るだけ言葉を交わして、大切に扱おうとする、邪険にする事が出来ない。
かつて自分の一番近くまで歩み寄ろうとしてくれた者が、そう望んでいたから。
☆その他
三十分だろうと八時間だろうと、眠れば視る夢が一区切り終わるまで中々目覚めない。
其の所為か、睡眠時間が多く寝汚いと思われる事もあるだろう。
重度のヘビースモーカーである。
かつて、守釣花から煙草を貰った事が切っ掛けで17歳頃から吸うようになった。
技術として高度なパルクールを習得しており、身体能力は高く身も引き締まっている。
☆モチーフ
幾星霜の分岐点。
行動、思考の数だけ枝分かれし、増えていく選択の分岐。
あるがままに、神から与えられるだけの其の"枝"を、
自由に閲覧し、選択する事ができたのなら。
逃れ得ぬ運命だと知らなくても、それを願ってしまったら、もう戻れない。
"先"を知っているという事は、そんなにも良い事だったのだろうか。
敷かれたレールの先を知ってしまった時、
其処までどう走っていけばいいか分かってしまう時。
…人は、どう行動するのだろうか?
其の未来を"変えてはいけないもの"だと、
恐怖してしまった者がどういう"道"を辿ったのか。
想像に易いだろう。
卵があったから鶏が生まれたのか。
鶏があったから卵が生まれたのか。
どちらが先にあったかなんて、始まりを知らないものには分からない。
"お手本"があったから、そうなったのか。進んでいった先が自然と"彼"になったのか。
これもまた、今となってはもう分からない事なのだから。
本当の"夢"を見たことがない。
彼が視ているのは何時だって現実だけで、
瞼を閉じていても見せ付けられるのは変えようのない出来事だけ。
……まるで、現実の方が"悪い夢"のようだと思う。
☆考察
・19/02/07@シルフ様
☆イメージソング
・days
・空っぽの空に潰される
・夢遊病者は此岸にて
・ラグスの鎮魂歌
・quiet room
・アヤノの幸福理論
・vivi
・命ばっかり
・ボクノート
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【本編設定】
必ず来る未来を夢に視る、予知夢、"確定未来"の予知能力(プレコグ)保持者。
物心ついた頃から「自身が死ぬ理由」の未来を目にしていた事から、
可能性の剪定事象を自ら摘み取って、其の場面に至るような"自分"を作っていった。
出身はアルキリエ国、身に流れる血は軍人の一人から引いている。
生まれた時から髪と瞳に色を宿していた事から、母違いの姉である「山茶花」共々、
能力/色の継承研究の為に初根研究所へと引き渡され育った。
18歳までは研究所で育ったが、自身が夢に見た未来を変えようと試み、
結果、研究所は自身と同じ実験体達の反乱によって崩壊し、
多数の実験体達、研究員、守釣花の死亡により行われていた研究は凍結された。
予知した未来より酷い結果に終わってしまった事から、自身が視た未来は、
"決して変えてはいけない"ものだという強い脅迫観念と恐怖を刻みつけられる。
其れからは未来が変わらないよう、其の日までを生き延びる事となった。
一時期、ロキの人脈を広げる手伝いと予知の幅を確かめる術として、
「予知者」という仕事をしていた事がある。一通りの無茶はしたようだ。
夢に見たものは変わらず、30歳の秋、アルフィリア国、酷く雨が降る寒い日。
些細な事で喧嘩をし家を飛び出した東堂紫音を追った先で、
色付きである彼を見つけてしまったアルフィリアの教団員から、
「東堂紫音を庇って、銃で胸を撃たれ死ぬ」結果となり椿としての生涯を閉じる。
彼としてのものは何一つ残さなかった、もし、遺してしまっていたとしても。
誰も彼の結末は知らないだろう、彼は全てを語らずに墓まで持っていってしまった。
死に際を歩く彼は、何時しか自分が死ぬことになる未来ではなく、
「未来を変えたいと誰かに願われる事」を何よりも恐れてしまうようになったのだから。
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☆好きなもの
【食べ物】甘酸っぱいもの、さっぱりとしたもの、好きな人が好きなもの、など。
【花】桃、藤、桜、椿、…その他全般。
【煙草】爽快なもの、苦味や渋みのあるものなど。
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★人物関係自分が何時か愛する者なのだと、彼が"誤解"した少女。
自分が死ぬ要因となる者に関わりがあるのだと、一目見た時から目を付けていた。
桜、椿、桃と共に、一種の友人関係のような輪を作っていた内の一人。
他者に触れられる事を恐れ、其の恐れに苦しみを抱いていた……平凡な日常を夢見る少女。
「"わたし、あなたが居ればほかには何も要らないわ" そう言わせてほしいの」
椿にも、桜にも。少女はその何方にも、別種の好意を寄せていたが、
最後に少女が手を取ったのは桜であり、椿は少女の事を選ぶ事が出来なかった。
其れは自身の恋なのか、それとも愛情なのか、"其処"には何も無かったのか。
研究所にて実験体達の反乱が起きた際、桜と駆け落ちを行い行方知れずとなる。
彼は何も分からずじまいのまま、少女と離れ離れとなってしまい、
ようやく手がかりを見つけた時、少女は桜との子供である紫諳を生んだ後で、
桜の死体の横で首を吊って死体となっていた彼女と再会した。
少女がかつて夢見た幸せを一時でも手に入れられたのか、聞けずに終わったのだ。
彼のことを幼い頃から一途に慕い、恋をしていた少女。
けれど、其の恋の"理由"が終ぞ分からず、彼の手を無理に掴む事が出来なかった。
桜、椿、藤と共に、一種の友人関係のような輪を作っていた内の一人。
"椿"の名前が与えられる切っ掛けになり、彼の予知により連れてこられた最初の被害者。
研究所にて実験体達の反乱が起きた際、研究員達の味方にまわった。
「ねえ」「好きになった人が、私だったら、良かったのにな」
「それでも、椿が選んだひとだから。私よりずっと素敵に決まってる」
「行って」「そして、何時かまた会えたときに、思い出を沢山聴かせてよ」
「好きだ、って、」「…本当は、私に言って欲しかったなぁ」
残酷なこと。少女が最期に零した恨み言は、何時までも彼の耳を離れない。
一生、……一生、彼のことが大好きでいられた少女は、自分の事よりも彼を優先した。
少女は椿を安全な場所まで逃がす為に研究所へ残り、そして命を落とした。
もう二度と会うことが出来ないと分かっていて、また会いたいと、約束をしてしまった。
彼のことをどうして好きだったのか、最期に少女は知る事が出来たのか。誰にも分からない。
「桜」
「山茶花」
「銀」自分と藤の子供なのだと、彼が"誤解"した子供。
自分が死ぬ未来の直接的な要因となる為、その名前をずっと昔から知っていた。
最初は、後に「東堂紫諳」と呼ばれるようになった子供に与えた名前だが、
東堂紫諳が後に「東堂紫音」と呼ばれるようになった子供と自らの名前を交換した為、
藤色の髪、勿忘草色の瞳、記憶の中の子供と外見が一致した、
"正しい持ち主"の元に「東堂紫音」の名前が渡った。
"自分の子供だから"彼は心から愛していて、
"自分の子供だから"彼が自分の命を落としても構わない程に全力で守ったのだと、
………そう、昔の彼は信じていたのだ。
だから、自分が行き着く結果の未来にも納得しようとしていた。
現実は違う結果になっても、子供が自分の子供ではなくとも、【結果】は変わらない。
"親友達の忘れ形見"として、本当の子供のように、真に愛せばいいだけだったのだから。
紫音を、椿は愛していたんだ。本当だ。
"お前の為に産まれて、お前の為に生きてきた"。
俺はそう想っても良いくらいに、お前が愛しかったんだ。
そして彼は、夢見た未来のように少年を守って命を落とす事となった。
「東堂紫諳」
「守釣花」
「ロキ」彼の"前世"に当たる、魂の記憶。
キリエ国の騎士であり、茜色の髪に、鮮やなパステルグリーンの瞳を持っていた。
テオとシアンの親友、ミラとは婚約者でもあり、二人の間で恋を育んでいた。
「誰の手を取ればいいのか分からない、自分が何をしたいのか分からない」
王位継承権の末端、居ても誰かの迷惑になるだけの者、
いつでも"居なくなればいい"と影で厄介に思われており、
自尊心や自意識と呼ばれるようなものが正しく成長しなかった。
誰の為にもなれない事を苦しみ、自分のやりたい事が分からず、常に悩んでいた。
キリエとフィリアの戦争の際、一度命を落とし、ミラの願いを受けたシアンにより蘇った。
といっても、その後直ぐに楽園が崩壊し、再び、……二度、命を落としたわけだが。
セツナが最期に神へと届けた願い、届いてしまった願い。
「こんな未来があるのだと先に待っていたのなら、最初から分かっていれば」
「俺は、誰も好きにならずに、何も遺さず、……居なくなる事を選べたというのに」
……セツナが終わっても、その願いは"次"に継承される。
死んだら終わりが来るのだと、誰もが勘違いをする。
「ミラ」
★他所宅人物関係
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★パロディ/クロスオーバー
「椿」 +U my suitable hell/パロディ