花の戴冠・おまけのおまけ
幸村は、自身の頭に載せられている花冠を取り、真田の黒髪へと捧げる。
彼の膝上に身体を預けたまま、彩られた面持ちをしてもう一度――――誕生日おめでとう、と耳元で囁いた。
「俺に載せても似合わんだろう。これは、幸村に飾ってこそ生きる物だ」
「そうかな?そんな事ないよ……真田は自分の事、下げて見過ぎだよ。凄く格好良くて、凄く綺麗だと思っている」
白い花々で織り上げられた冠を戴いた真田の額に、自らの額を優しくあわせた幸村は、言葉を織り上げて行く。
むず痒い、己に最も似合わない言葉を紡ぐ唇を、真田は自分のそれで塞ぎ声を奪ってしまう。
喉を鳴らして苦しいと訴えて来る幸村の手を、真白なリボンを絡めた指で封じ込めた。
塞いだ唇に悪戯をしていた真田は、幸村の身体から力が抜けたのを感じ、それを解放してやる。
頬と唇に紅色を差し可愛らしく睨む幸村の、目元にうっすらと浮かぶ雫に舌を寄せ掬い取れば、その身体は熱を高めて跳ね上がった。
「……も、っ……何だよ、急にっ!!」
「余計な事を喋るからだ、馬鹿者」
「でも、本当の事なんだから仕方ないだろう?本当に真田は、かっ……んっ!!」
恥ずかしがるのを知っている癖に、まだお喋りを続けようとする幸村の唇を真田は、再び『口吻』と言う悪戯で塞いでしまうのだった。
20100520
***
何やってんだか(笑)
『おまけ』で止めりゃ良かったのかも知れませんが、さらに引っ張った桜岡(汗)
幸ちゃんからKissさせても…させるつもりだったが、書いている内に余計な事を喋ってしまったので、真田のKissで仕置きをして頂きました(爆)
ま、これも誕生日だよね〜と締め括っておきます。
……真幸で初めてこんなに濃いKiss書いた(←この辺りがヘタレの由縁。苦笑)