アレの気配ありけり2
白「……寅チャン今の…」
『………私何も聞いてません』
白「そう………」
『はい………』
白「じゃあお部屋……帰る?『ここにいます』
やっべえええええ何もしてないのに押し入れが勝手に開くなんてやっべえええええ!入江隊長のバカ!やっぱりなんか連れて帰ってきてんじゃねーか!本人すやすや寝やがって!メガネ外せよ!私こんっっなにしんどいのにもう絶対寝れないじゃんんんん!!
『…白蘭さま』
白「ん?」
…不本意だけど。
すっっっごく不本意だけど。
『…今夜はこちらに泊めて下さい。夜通ししゃべくりも付き合いますんで』
恐怖には替えられない…!
白「っはああああ??無理だわーもうテンション下がっちゃって徹夜とか無理だわー!白蘭さま眠いわまじでー!即刻寝るわまじでー!」
『しばきてぇええ!!』
白「何?寅チャン僕と喋りたいの?えーどうしよっかな、僕眠たいしなー?」
『くっ……だ、だったら私もここで寝ます!』
白「何言ってんの?ここは正チャンと僕の男の園だからダ・メ」
『気持ち悪いわ!』
白「寅チャン、人にものを頼む時にはそれ相応の態度ってものがあるでしょ?」
『ぐっ……』
白「ほらほら、僕は気まぐれだからいつまでも待ってあげられないよ?」
ちくしょうこの上司……私のストレス量がこうやって蓄積してることなんて気にもかけてないんだろうなちくしょう……。もし私がストレスで倒れたら法的に何かしらしてやるから覚悟しとけちくしょう……なんて口が裂けても言えないけど……!
『………白蘭さま、』
白「ん?言ってみ?」
『白蘭さまの言うことなんでも聞きますから…』
白「ふむふむ」
『お願いします、今夜だけこちらにいさせて下さい…!』
白「やだ!」
『しばくうぅぅ!!もうしばくううぅぅ!!』
白「冗談冗談、寅チャンがそんなにも懇願するなら優しい白蘭さまは一晩中おしゃべりに付き合ってあげるよ、額を地面にこすりつけて感謝してね」
『私のプライドをへし折るのがどんだけ得意なんですかあなた…』
白「…それとも」
『はい?』
白「…お隣同士の布団で一緒に寝る?」
『……………はい?』
白「………冗談冗談、やめてよそんなマジ顔で見るの、なんなの青春なの?大きな声じゃ言えないけど僕もう青春なんて歳はとうに過ぎてんだよ、もう学生服着るとか犯罪の域なんだよ、警察にお世話になっちゃう域なんだよ」
『白蘭さまはそれ以前に殺し屋なので普通にしてても捕まりますよ』
白「何それ!正論!」
ガタタッ
白「『!?!?』」