白蘭様といっしょ3
白「ふーよく働いた。休憩入りまーす」
『ちょ、ちょっと白蘭様!何が休憩ですか、あんた今日パンツ処理した以外なにかやりましたっけ!?』
白「ていうか寅チャン、ここで白蘭白蘭て連呼しないでくれる?空気読める?」
『あっすいません…。素性がバレたら大変ですもんね。ここでは白田さん(24)でしたっけ』
白「ビャクティーヌ2世と呼んでくれ」
『どこの王族!?』
白「ところでこの槍さっき拾ったんだけどどうやって使うか知らない?」
『槍?ってそれ骸様の槍じゃん!何パクッてきてんですか!?』
白「え、だってご自由にお取り下さいって…」
『書いてねーよ!!アァァァもう今すぐ返してきて下さいよ!?』
白「ちょっと遊んでからでいーじゃん」
『だだだ駄目!!絶っっ対だめです!!』
白「人生楽しんだもん勝ちだよ寅チャン!」
『あんたは誰と戦ってんの!!こういう場合大抵私が泣くことになるんですから!とにかく今すぐ骸様の部屋、』
白「おっ意外と軽いねコレ!えい!とやっ!アチョォォォオ!
『聞け!やめて下さいってば、絶対何かトラブルが起こりますから!!例えばそこの壺が』
ガショァァァアン
『……………』
白「……………」
『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!』
白「ドンマイ寅チャン」
『いやいやいやドンマイはお前だよ!?なに予想通り壺割ってんですか!!』
白「いやー見事に粉々だねぇ。誰かに見付かったらきっと大変だろうね」
『うわァァァ!!ちょ、どうしよう!!白蘭様ボンド持ってませんか!?』
白「スパナ君が持ってるかも!」
『意味ねェェ!!』
白「ていうかその破片をくっつけていくなんて無理があるよ。粉々だし」
『じ、じゃあ破片は一旦かたづけて他の壺を飾ってごまかす…!』
白「その壺はどこから持ってくるの?次はそこが空になっちゃうじゃん」
『文句ばっか言ってないで自分も考えて下さいよ!最初から最後まであんたのせいだよ!!』
白「うーん………あ!こういうのはどう?」
『おぉ早い!なんだかんだ言ってもさすがマフィアを仕切るボスですね!聞かせて下さい!』
白「逃げる!」
『一番なさけない選択だよ!!』
白「ダメ?ここに槍を置いてけば骸サマって人に罪をなすりつけられると思うんだけど」
『……………………駄目ですよ!』
白「ちょっと考えたでしょ今!」
『考えてません!……白蘭様、素直に謝って許してもらいましょう』
白「僕もついてってあげるから」
『白蘭様ですよ謝るの。』
白「えーっ!」
『槍貸して下さい。私が部屋に戻しておきますから、その間破片を片付けておいて下さいね。絶対逃げないで下さい』
白「逃げないよ。信用ないなぁ」
『では、すぐに戻りま……』
綱「寅………?」
振り返ったところ、そこには綱吉様がいた。
うわあああ最悪のタイミングだコレぇぇぇ!!粉々の壺、白蘭様、骸様の槍を持った私ってとんでもない三つ巴だ!ん?ていうか槍持ってんの私?え………
私が壺割ったみたいな構図になってる!
綱「寅……もしかして」
『違っ!私が割ったんじゃなくてお、お兄ちゃんが………いやでも、私もそばにいたのに未然に防げなかったことは私の責任です!私達反省してるんでどうかお兄ちゃんの処分は勘弁して下さ、』
白「さっき寅チャンが槍振りまわしてそこの壺割ってました!」
『はァァァァァ!!!?』
白「いやー僕が来た時はすでに割れちゃっててね。ホント落着きのない子で兄として不甲斐ないよ……」
『人が一生懸命庇ってやってんのにテメェェェ!!』
綱「寅」
『はっ、はい!』
綱「この壺1000万するんだけど」
『1000万んんん!!?』
白「わあ」
綱「弁償してくれるよね寅?」
『なんで私が!?』
白「チミが割ったからでしょチミが」
『お前は黙ってろ!!』
白「寅チャン今日なんか口汚い」
『誤解です綱吉様!壺を割ったのは私じゃなくてコイツが……兄が…!』
白「今コイツって言ったねコイツって!」
綱「……どうなんですか?白田さん」
白「ん?うんまぁ……どっちでもいいよ。どっちにしたって兄の奴隷である妹が責任をとることに違いはない」
『意義あり!!』
綱「(想像通りのお兄さんだな……)払えないなら働いて弁償してもらうしかないんだけど…」
白「分かりました、1000万耳そろえて返せるまでうちの寅を宜しくお願いします」
『は!?お兄ちゃんが働いて下さいよ!』
白「だって僕は臨時の清掃員だよ?寅チャンは正社員のメイドさんなんだから収入が安定してるじゃん」
綱「……失礼ですが白田さんお仕事は何を?」
『えっいやあのっ』
白「無職かな」
『それもどうなの!?』
綱「………。分かりました。じゃあ、寅……」
『憐れそうな目で見ないで下さい……!』
綱「頑張ってね、1000万」