宝石なぼくら
彼の放つ毒素は、宝石たちの光を閉ざしてしまう。それでも、彼の繊細な美しさから目をそらせなんてできるはずがない。
「お友達になろうよ」
「…去ってくれ、俺に友達はいらない」
どこまでもどこまでも孤独な彼。奴らに狙われやすく、もろすぎる私も、同じように孤独だった。
わたしと似ている、だから放っておくなんてできるはずがないんだ。
「俺に触れたらお前は、!」
「それでも、私は我愛羅を一人になんかできない」
触れることなんかできない、孤独を埋め合わせるだけの関係。だからこそそんな儚い関係に惹かれあったのかもしれない。
「俺は、お前に触れそうで怖い」
「触れてもいいよ」
「だから、もう会わない」
「え、…?」
ーーー好きだ。だから、さよならだ。