君のとなりにいたいだけ

「轟くん、雄英行くんだ、」

「あぁ」

「離れちゃうね」

「…お前も、来ないか?」

中学三年の春の終わり。君に出会って、惹かれた。まっすぐ夢見るその姿が、何よりもかっこよくて。

「隣で、俺がヒーローになるの、見ててくれよ」

君のとなりにいること。それ以上には何も望まないから。

「…雄英、目指そっかな」

それが原動力になるなんて、おかしな話かな。



「無個性なお前になにがわかんだ!!」

そう叫んだ言葉とともに壊れた心はもう元に戻らないのかもしれない。

「ごめんね、無個性で」


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