彼女がガイを選んだ理由
「任務で失敗して、仲間が死んでしまったらしい」
ただ1人、待機室でポツンと虚空を見つめる彼女を見て、事情を知る奴がそっと教えてくれた。決して簡単な任務じゃなかった。だからこそある程度は仕方がないと言う気持ちも必要だ。
なのに、あいつは1人、自分を責めていた。
「…一人にして、カカシ」
「そうは言っても、そんな表情のやつ、独りにできないでしょーが」
「これは、私の問題だから。ゆっくり考えたいの、お願い」
そんなことを言われたら、無理にでもそばにいようとなんてできなかった。
だれでも、一人になりたい時があるのを知っていたから。
「一人にしてって言ってるでしょ、ガイ…っ!」
あぁ、そうか、これが、俺とガイとの差か。