ガイと嫁の出会い
「なんでそんなにするの」
ぼろ雑巾みたいにぼろぼろになった少年に、問うた。
「自分ルールだ」
「あほくさ」
頑張ったところで才能ってものがある。無理なものは無理。さっさと諦めればいいのに。なんで、そんなに前を向けるんだ。
「…ん」
「?なんだ?」
「腕かして」
「なっ、筋肉はあげんぞ!!」
「ぶっ飛ばしてやろうか」
そんなぼろぼろの腕が私にはひどくまぶしかった。
「……ぐちゃぐちゃだな」
「………うっさい」
その手を守りたいと思ったのは、きっと気の迷いなんだと思う。
「応援、ありがとな!」
「…仕方ないから応援してあげる」