眠れない夜中




風呂は約1時間半くらいで上がった。
遅くなったのは絶対にあのやんちゃ3人組のせいだ。
お湯のかけ合いをしたり、泳いだりしていたからだ。
私はたまにそれを注意してはお湯をかけられの繰り返しだ。
だから疲れていて、凄く寝たい。

着替えを終えてから自分の部屋へと入る。
すると部屋には何故か3つ布団がひいてあった。
それと、銀時君達もいた。



「俺、菜緒の隣!!」


「は!?俺が菜緒の隣に決まってんだろ」


「何を言う!!菜緒殿の隣は俺に決まってるだろう!!」


「「黙れヅラ」」


「ヅラじゃない、桂だァァァ!!」



……あれ、ここ私の部屋だよね?
部屋間違えちゃったかなー……なんて。

私が入ってきたにも関わらず、相変わらず3人はもめている。



「あの…さ。3人はここで寝るの?」


「「「当たり前(だろ/だ)!!」」」



3人の言葉により、強制というのが伝わってくる。
でも、何だかみんなで寝るのは楽しそうだ。


「松陽先生からも許可が出たしな」


「早く寝ようぜー」


「うむ、それじゃ菜緒殿は俺のとなr「だーかーら、俺だっての!!」


「あぁ?俺が隣だろうが!!」



またもや、ギャーギャーともめ合う3人。
でも何だかんだで私も嬉しいわけ、ついつい頬を緩める。

夜中だからなのか3人の声が外へと響く。
流石に近所迷惑だろうと私は察し3人を止める。



「はいはい、わかった。ストップ!3人共ジャンケンで決めようか」



すると3人はやる気になり、ジャンケンをやり始めた。
ってか、この時代にジャンケンがあった時点で吃驚だ。

いや、あって普通なのかもしれないな、多分。
何より銀魂の世界だしね。

そしてジャンケンが始まった。
3人は悪戦苦闘しながらやっていたが、数分後何とか決着がついた。

ジャンケンだけに何燃えているのやら…。


私の隣には晋助君と小太郎君。
晋助君の隣に、銀時君という形になった。
今だに銀時君はぶつぶつと文句を言っていたが、何とか納得してくれた。
私達は布団の中に入り、寝転がる。私は腕枕をさせる感じで腕を広げる。
銀時君にもギリギリ腕枕が出来た。

少し……いや、かなり腕が痛い。
だけど、みんなは私に引っ付いてくるように服に顔をうずくめているのが可愛くてそんな痛みも忘れた。



「じゃ、みんなに私の好きな歌を歌ってあげる」


「「「歌?」」」


「うん」



スウッと息を少し吸い、声を出す。
下手かも知れないけど、子守歌になるくらいならいいかなと思いメロディーだけを歌った。
曲は勿論銀魂の曲。
私は銀魂の曲が大好きだったから。



「「「おおーっ!!」」」



歌い終わって3人を見ると目が輝いていた。
一応サビしか歌ってないから結構短い。
歌は初めて聴いたのだろうか。



「3人は歌は初めて?」


「おう!!こんな明るい曲は初めてだぜ」


「歌って全然聴かねーしな」


「なぁ、菜緒殿。もっと歌ってくれぬか。何だか楽しいのだ」


「うん、いいよ」



私はまた銀魂の曲を歌いだす。
勿論さっきとは違う曲。
他にもボカロの曲とかもほとんど歌った。

私は沢山歌ったからみんなももう眠いかなと思い、寝ようかと声をかけた。
だけど3人は「まだ聞く!!」とか「もっと聞かせろ」と言ってきた。

………やっぱ歌わなければ良かったかも。





(((もっとー!!!)))

((もう寝かせてくれ…))



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