学校の事務をやり初め一年が経つ。

その帰り道ふと来たことのない川沿いに来た。
どうやってここに来たのか、ちゃんと戻れるのかもわからないけど。

…夕焼けが綺麗。

なんかここに、来たことがある気がする。

「「…懐かしい」」


「え…?」

「…え、」


声のする方をみると黄色い髪の毛の人。
びっくりするほどイケメンというやつだ
制服を着ているから学生なのか

「…見事にかぶりましたね」

「そうっスね」


お互いに少し笑いながら見つめ合う。
なんだか懐かし、い………?


「……どこかでお会いしましたっけ…?」


懐かしくて落ち着く。
なんでたろう、


「いつの時代のナンパっスか?」


「えっ、?!あ、ちがっ、」


「なんて嘘っスよ〜!本気にしないでくださいよ」


「嘘?!ちょっと、ひどいっ」


「………………あれ?」


急に黄色い髪の毛の男の子が私を見て首をかしげた
どうしたんだろうと思い、続きを待つ


「……なんか、こんなやりとり前も……」


「…え」


「なーんて、そんなわけないっスよね!」


「………」


そういって彼は私に謝った。
私もそう思ってたんだから…謝る必要なんてないのに。


「…名前」


「ん?」


「名前、だけでも聞いていいっスか?」


「……………」


「あ!ナンパじゃないっスよ?!……ただ、ただなんとなく、ここで聞いとかなきゃいけない気がした…から…」


なんて、俺何言ってるんだろと苦笑いする彼
でもなんでだろう、私も、
私も彼の名前を聞かなきゃいけない気がする。
どうしてだかはわからないけど


「私はこんそめぽてこ。あなたは?」


「ぽてこ……か、 あ、俺は黄瀬涼太って言うっス」


黄瀬涼太君……ね。


「いい名前、だね。……名残惜しいけれどそろそろ私、帰らなきゃ。もう会うことはないかもしれないけれど、またね」


そろそろ本格的に暗くなり始めてきたので
帰りを切り出し伝えた。
背中を向け歩き出したところで後ろから手を捕まれた。


「……俺、明日もここに来ることにしたっス」


「え…?」

その言葉にびっくりして彼を見ると真剣な顔


「だから、明日もここへ来ること。いいっスね?」


「………え、ちょっと、」


彼は私の返事を待たずに走り出し、
距離が開いてから大きな声で約束っスからね〜っと笑いながら叫んだ。

あれ、今の光景みたことある。

胸がトクンと波打ち、懐かしい気持ちとよくわからない感情がこみあがってきた


昔の約束を、今


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