授業中、なんとなく先生の話を聞く隣の席の高尾を見る。本当にかっこいいなぁ。それでいて性格もよしだし、ハイスペックとはこのことか。


「……じっと見られると気まずいんだけど」


高尾が前を向きながら言葉を発した。
しまった、
じっと見すぎてた


「…ご、めん。っていうか見てないし…自意識過剰すぎ」


謝っちゃったけどなんとなく反抗した


「最初認めてんじゃん」


ははっと笑う高尾。そんなことできゅんとする私。
そんでやっぱりつっこまれた


会話も途切れそうだし、
そろそろ先生に当てられそうだから前を向いたけど、なんか視線を感じる。横目で見ると高尾がまだこっちを見てるみたい


「……なに」


見られてる緊張で少し不機嫌そうな声を出しちゃって後悔する。だけどそれとは反対に高尾が言う。


「いんや、かわいーなーと思って」


机に顔と腕ををあずけて見透かすように笑った高尾はそれを言った後、体を起こし前を向いた。肘をついて顔を隠してるつもりなのかな、隙間から見える頬は赤く見える

それにつられ赤くなる私


「こんそめー顔赤いけど熱でもあんのかー?これ解けるかー?」


「…………解けます…けど…」

「けどなんだ…?」


ちょっと先生空気読んでよ。
そんな私の隣で高尾が笑ってた


君と恋人になる前のお話


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