教えて!ヒロ兄!!

トントン

「ヒロ兄!」
「…おや、ナマエさん」

静かにドアを開けて微笑んでくれたヒロ兄
「どうしました?」
小さく首を傾げてくる様とか、なんか可愛くって癒されるなぁ
(お兄ちゃんだけど)


「あのね、お願いがあって…」
「そうですか。とりあえずどうぞ入ってください」
ドアを大きく開けて迎え入れてくれたヒロ兄の部屋
マサ兄と共同だけれどすごく綺麗に整頓されてた


ヒロ兄は折りたたみテーブルを出してくれて座布団も敷いてくれた
「さて、どうしました?」
「あのね、宿題を教えてほしくて」
テーブルに出したのは数学のテキスト
難しい問題を解いてくるようにって宿題が出たけど
数学が苦手な私じゃ上手く解けなかったんだよね
(数式とか見てると目が回っちゃう)


「最初はブンちゃんに聞こうと思ったんだけどいっつも脱線しちゃうし、
精兄と周助は落ち着いて勉強できないし、
マサ兄は真剣にやってるといたずらしてくるし、
赤也君は分かんないだろうし、
聞ける人がジャックかヒロ兄しかいないんだよね…」


ヒロ兄はしばらくぽかんとしていたけれど、すぐににっこり笑って頷いてくれた
(ちなみにジャックは今ブンちゃんとテニスしに行ってる)





「それで、ここはこうすると」
「…あ!こうなるんだ!!」
「そうです。よくわかりましたね」
「エヘへ!じゃあここも!!」
「いいですよ。では…」






「できたー!」
「はい、お疲れさまでした」
ばんざーいって両手をあげて喜びをアピールしたらヒロ兄に頭撫でられてしまった…
「では、お茶にしましょうか」
そう言って用意してあったティーポットにお茶の葉を入れ始めるヒロ兄
(準備してあるの気がつかなかったよ)
(集中してましたからね)


「あ!」
「ん?どうしました?」
「ヒロ兄!ちょっと待ってて!!」
宿題を急いで片づけて自分の部屋へと戻る
通学鞄を開けて目当ての物を取り出してまたヒロ兄の部屋へ
「これ、今日学校の授業で作ったやつだけど…」
そういって差し出したのはカップケーキ
「おや。いいのですか?」
「うん!今日教えてくれたお礼ね!!」
眉尻を下げて受け取ってくれたヒロ兄に心がぽかぽかあったかくなる


「では、このカップケーキに負けないくらい美味しい紅茶を入れますからね」
「はーい!」




勉強会の後は






みんなに怒られちゃうからね
(カップケーキ全部食べちゃったからね)
(ナマエさんを一人占めしてしまいましたから)




次の日
「ヒロ兄!先生に褒められたよ!ありがとう!!」
家に帰って一番に報告したら
頭を撫でてくれる優しい手と甘い頬笑みが返ってきました






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