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2017/11/28 23:59

名頃先生が前哨戦を挑んだ点で、紅葉が「辱めたくなかったから…」って言っていた所から。
もしこれがそうなら先生はもう自分の実力が、仮にも元クイーンで憧れの皐月さんを圧倒的に凌いでいるって自覚を持っていたという凄いなって思うんです。名頃先生は、IDかるたで対戦相手の分析をする姿勢を取っているので皐月さんの過去の試合記録見てあの日までずっと研究してたのかな……なんて……。
皐月さんの癖を見抜いて、得意札バンバン取られたら皐月さんさぞかししんどかろうなと……。
確かに、先生の行動は皐月さんへの初恋が軸でエンジンなのですが、前哨戦を行うことで次の日わざと負けて名誉を守るってところは気が遣えるのに、人妻一人の家に上がり込むことに関しては気が遣えない不埒な男……なわけないかもしれないのですよね。単純に阿知波会長にさえ皐月さんの敗北を漏らさないようにしようとしたんだとしたら。こっちのほうがしっくりくるような気がするので「デリカシー無いなあ……」と暫く思っていた自分をしばき倒したいような気持になりますね。
それから、例の回想の「そらそう見えてまうわな…」って言葉について。これは名頃先生は自分の質をわかった上で誤解される様な不器用な形しか取れないことを認めていた証拠だと考えています。自分の振る舞いの訳を、他でもない幼い紅葉に言ったきっかけは平次に惚れた紅葉の想いを自分の恋のそれと重ねていたからで。
大人の世界の中で通すには情緒的で余りにも感情的なわけを、他でもない紅葉にだけは分かっていて欲しかったと思っていた。気心知れていた関根くんも、他の会員にも言えなかった先生の事情を小学生の紅葉は知っていた。関根くんと同じ弟子でも、得意札もテクニックも鏡のように教え込んだ紅葉ちゃんを自分と重ねるのは自然の流れといえばそうだと思う……。
紅葉ちゃん、本当に幸せになってほしい……。名頃先生の恋心も一緒に胸に入れて、幸せな恋をしてほしい。


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