暴力注意
クダリ君がノボリさんを人間扱いしてないっぽい。







高級素材で出来た首輪をあのお店で見た時僕はノボリを閉じ込めてしまおうって決めたんだ。





ノボリを僕だけのものにするために閉じ込めてもう数日が経った。 サブウェイの人達に質の悪い風邪を引いたって言えばノボリを探そうとする人はさっそくにいなくなっちゃった。
後はゆっくりと躾をしていくだけなんだけど、経って数日なかなかどうして躾は進まない。


何故と問われればノボリの頭が悪いのといらないプライドが色々邪魔しているせいか反抗の気がまだ強いんだよね。


まぁ時間はたっぷりあるんだからゆっくりとプライドを砕いていけばいいんだけど、やっぱり言い聞かせるのは少し骨がおれるんだよ。



ほら、今だって。



「また食べてないの? ご飯はちゃんと食べないと駄目って言っているのに。」


今ので何回目だろうこの台詞。
そう言って用意したご飯を指差すと僕のベッドに座るノボリは俯いたまま拳を作っていた。
僕がお話ししているっていうのに目も合わせないその態度にイラってしたけど我慢我慢。


怒鳴りつけつづけるのは余りよくないってテレビで言ってたし。
それにノボリの首を見れば気も紛れる。その折れそうな細い首には何日かまえにあげた首輪がちゃんとつけられていて、光っていて。

うん、やっぱり似合うなぁ。



緩む口を抑える気がない僕を見たノボリは何か汚いモノを見るように顔をしかめた。
僕をそんな目で見るとどうなるか閉じ込めたその日に教えてあげたっていうのに…。

いやそれはいいや、まずはご飯をちゃんとたべる事を教えてあげないと。
もう、二日も食べていない。その内倒れて病院っていうのは困るもん。


「ノボリ?食べないと駄目。何度も言わせないで。」


そう言って少しを声を低くするとノボリははじけたように顔をあげて大きな声をあげた。


「…っ、食べれるわけないじゃないですかっ!!」

「どーして?
ノボリに見合うご馳走なのに。」

「…、…っ、だって、だって…、それ、ペットフード…」


最後の方は消え入りそうな声でノボリはご飯を指差した。
ペット用の受け皿に山なりに入ったペットフード。 その横にはちゃんと水まで用意してあるのに、何が不満なんだろう。


「何が不満なのさ。
ちゃんと言いなよ。」

「…そんな、の…食べ物じゃない…」

「犬には当然の食べ物だと思うんだけどなぁ。」

「私は、犬じゃない人間です!!」

「犬だよ。
僕の可愛いペット。」


にんまりと笑えばノボリはまた怒りの表情で僕を睨む。
やれやれまだそんな反抗的な目するんだ。 その目嫌いって言ってんのにさ。
本当に学習能力がない。


僕は素早くベッドに近づき首輪に繋がる鎖をベッドヘットから解くと、もといた位置まで戻りその鎖を強く引いた。

「ぐ、ひぅっ」

途端に宙を浮くノボリの体。
ボスンと床に叩きつけられワイシャツ一枚の体が月明かりに照らし出された。


痛みに顔を歪めるノボリをよそに僕は目の前に『ご飯』を持ってくる。
それを信じられないような目で見るノボリ。


「今日はちゃんと食べてもらう、絶対。」

「いやです、絶対にいやです!!」


大きな声で叫び体を起こすと黙って僕を睨んできた。
全然怖くないけど飼い犬に反抗されるのは此方としては面白くない。
一発か二発殴れば大人しく従いそうだけどそれも面白くない。
少し懲らしめてやらなきゃ、精神的に。


「フーン、そう。
いいのかなそんな反抗的で。 」

「殴ってもこればかりはやりませんよ…、私にだってまだプライドが…。」

「これを見てもそう言っていられるかなぁ?」

「…、…!!!!!」


じゃーんとポケットから携帯をだしフォト写真を映し出してノボリに見せる。
そうすればドンドン青ざめていくのがわかって僕はとても高揚感に浸れた。

携帯のディスプレイに映し出された画像は昨日か一昨日のノボリの霰もない姿。
精液にまみれて自我を失い喜んで腰を振る己の姿をノボリはただただ見つめていた。


余りに閉じ込める事に抵抗するからお仕置きがわりに酷くしてあげたんだよね。
薬を倍いれて焦らして焦らして。 あの時ノボリの写真をチラチラと切り替えてノボリに見せればノボリは何かに堪えるように僕を睨んだ。


「一昨日のように酷くすると言うのですか…?
いいですよ、それでも私は「はぁ、なに言ってんの?そんな事誰も言ってないじゃない。」

「…じ、じゃあ何故これを見せるのですか…っ、」

「決まってるでしょ、この写真を駅員さんや友達に送るの。」

「な、やぁっ!!」


写真を見せた意図を話せば面白い程ノボリは表情をかえ、僕にすがりついてきた。 眉毛がハチの字になり涙すら滲ませるその姿に僕は煽られた。


「いやいやいやいやいや、やめて、やめて下さいましっ!!」

「だって、 ノボリ言うこと聞かないし。
この写真送ればノボリはもう外に出れない。」

「ああ、うぅ…
言うこと聞きます…っ、何でも聞きますからぁっ!!」


それだけはと涙を浮かべて頭を垂れさせたノボリ。 最初からそう素直になればいいのに。 一昨日の躾じゃ足りなかったのかな。 調教の道はながそう。


「ん、反省したならちゃんと食べて。
ご飯、食べて。」

「…っ。」


睨みこそしなかったけどノボリは悲しそうに僕を見て次にペットフードへと目線を移す。
そろりと震えながらペットフードにてをのばそうとするノボリの頬を僕は思いっきり叩いた。

バチン

「、いうっ!」


渇いた音がしてノボリが僕を驚いた顔をで見つめた。
何故たたかれたのか分からない。
そんな顔。



「な、んで…。」

「ノボリ、犬が餌を食べる時って手を使う?」


そう言ってあげればノボリは大きく目を見開いた。 絶望したような瞳。嗚呼、ゾクゾクするよ。


「食べる時は口だけ、こういうふうにね。」


「あ、いたっ、いたい!!」
ガシッとノボリの綺麗な髪を鷲掴みにしてそのまま下へと振り下ろす。
ペットフードめがけて叩き付けた。


ガシャンと酷い音が響いて餌皿に顔をうずめるノボリ。
僕は加虐心を我慢出来ず、すかさずうずめるノボリの頭を押さえつけるように踏んだ。


「ほら、ちゃんとたべるの。」

「ん、んがっ、ふ、ふぐぅ…っ。」

「食べるまでは足どけないからね。
あ、でもMなノボリにはうれしいか。」

「…ん、むぅ…っ。」


グリグリと頭を踏んでやればノボリは抵抗をやめて大人しくなった。

暫くして




カシュ、カシュ


とフードを食べる音が聞こえてきた。
カタカタと肩を震わせながらご飯をほうばるノボリに僕は嬉しくなる。

肩を上下させて飲み込んだのを確認するとノボリの顎に足をあてがって上を向かせた。
何かが一個壊れたような瞳と目があう。


「美味しい?」

「おい…しい、です…。」


そう言って涙を流しながら笑うノボリ。
そっかそんなに嬉しかったんだ。
死んだような目をするノボリは僕が何も言っていないのにまた、ペットフードを食べ始めた。

現実逃避をしているのは分かっていたから僕はその滑稽な姿をいいようのない快感に浸りながら見つめていた。



ねぇ、ノボリ。
どうして僕がノボリを閉じ込めようとしたのか分かる?

大体ねノボリが悪いんだよ。
誰にでも優しく接して仲良くして僕がどれだけ不安になったか分かる?

注意してもノボリは顔をしかめるだけだし。
だから僕が調教しないとって思ったの。




だって





誰にでも尻尾を振って媚びを売る犬を躾るのは、主人としては当然の事だもの。
僕って本当にいい主人だよね、


ねぇ、ノボリ。








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