轟+葉隠
2017/06/07

「わっ!!」

大きめの声と共に角から顔を出すと、いつもクールな眼差しが微かに揺れ動いた。

「…………葉隠か。ビックリした」
「あまりビックリしたようには見えなかったけど!」
「何か用か?」
「ほんとクールだな轟くん!や、用はないよ!轟くんがこっち来てるの見えて驚かせてみただけ」
「そうか」
「ごめん、気分悪くしたかな?」
「いや?そんなことねーけど」

真顔で言われると、本当の気持ちがわからない。ウソを言うタイプではないと思うが、笑ってくれないと、何だか。

「さっき爆豪くんにも同じことしたら、爆殺されかけて慌てて逃げてきたんだよね〜」
「……おまえ、時々すごいよな」
「ん?」

反応が返ってくるのは、とても嬉しいこと。
最近、彼のクールな表情が柔らかくなった気がする。
だから、

「よし!次はもっとビックリさせてやる!覚悟しといてね、轟くん!」
「お、おお……」
「おお?今の顔はちょっと良かったね!」




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