サトシ×カスミ
2017/03/12

それは、ふとした時に感じた違和感。

「ん?あれ、カスミ?」
「どうかした?」
「え、うん……なんか……」
「何よサトシ。ハッキリ言いなさい」
「……カスミ、背……伸びた?」
「そう?測ってないからわからないけど、子どもは日々成長するものだしね」
「…………」
「でも、言われてみればサトシが少し縮んだように見えるかもしれないわね……フフッ」
「…………!」

いつもほんのちょっと見上げる形になるのが悔しくて、牛乳を飲みまくっているのに。
追いつけない追い越せない。
これじゃ、いつまでたっても……。


「−−という恐ろしい夢をみたんだ」
「どこが恐ろしいのよ」
「オレだって伸びてるはずじゃん!?なのにカスミの方がどんどん大きくなるんだぞ!」
「そのくらい大したことじゃないでしょ。男の子の方が成長遅いらしいし、サトシだって心配しなくても背くらい伸びるわよ。多分」
「多分ってなんだ!」
「それよりも」
「え?」
「いつまでたっても、何?」
「……え?」
「だから、いつまでたっても何なのよ」
「…………別に、何でもない」
「その間は何よ」

男のプライド的な話になる。
そんなこと、言えるわけがない。




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