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リング編


「バジルの容体はどうだ?ロマーリオ」
「命に別状はねぇ。よく鍛えられている見てーだ。傷は浅いぜボス。」

―そんなこと話さないでボクに聞きたいことがあるならさっさと聞けばいいのにねぇ?
心の中で呟きながら夢月は隠した手の下で笑いを浮かべる。

そうこう話しているうちに綱吉が出て行ってしまった。これが狙いだったのか、と夢月は納得する。相変わらず綱吉に甘く、自分に厳しい組織だ、と。


「さて、夢月何故スクアーロと知り合いだったんだ?しかも口調が違うぞ?」
『スクとはぁ友達の家に遊びに行った時に会ったんだよぉそれにぃボクは昔からこの口調だよぉ』

その《昔》とはロード・キャメロットの時なのだが。

「な!?」
「…お前は、ツナの敵か?」
『ツナが弱かったら敵になるかもねぇ?』

のらりくらり交わしながら、夢月は質問に答える。

「それは…今は味方ということか?」
『そうだよぉ。でもぉこれからのボクの気分次第かもねぇ?』
「そうか…なら、お前にこのリングを授けよう。」

そう言われて夢月に渡されたのは、またハーフボンゴレリング。

『ああ、これならXANXUSにも貰ったよぉほら。』

夢月は懐からハーフボンゴレリングを出す。

「「な!?」」

カチッ、と音とともに二つが合体する。

『これで完成だねぇ?』
「ああ。…夢のリングはボンゴレ最強でなくてはならない。だから、現時点のボンゴレ最強と闘ってもらうぞ。」
『うん。い〜よぉ』

願わくば、壊れないような人であるように。自分の人形になるような人であるように。そんな思いをはせ、夢は嗤う。



   夢の守護者
(まさかXANXUSも夢月にリングを渡しているとはな)

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