「陸乃先輩!」 部活が終わり、帰ろうとしていた時誰かに呼ばれた。 振り返ると野球部の格好をした一つ下の幼なじみがいた。 「風太くんか、部活終わったの?」 「いやまだです」 「え、だめじゃん(笑)」 汗かいてたからタオルで吹いてあげる。 「タオル汚れちゃいますよ、土ついちゃう」 「風太くんの頑張った証拠じゃん!」 「…ん///」 あ、照れた(笑) 目線を斜め下にしたってわかっちゃうんだよ、君の顔が赤いことくらい。 「…先輩!!」 「はい?」 勢いよく呼ばれたのでびっくりした。 なんか君…緊張してない? 「久々に…その、一緒に帰りません?」 真っ赤な風太くんと目があった。 すごく真剣だ。 なんか…/// 「こっちまで緊張すんじゃん///」 「えぇ///?!」 「もー…///昇降口で待ってるから早く部活終わらせてきなさい!」 「は、はい!!(よっしゃあああああ)」 うはぁドキドキしたぁ!! ただ一緒帰る約束しただけなのにぃ!! ―ダムダム ボールをつく音がする。 「あ」 ケントだった。 制服のまんま外のバスケゴールでシュートの練習をしていた。 ―ガコン ボールは見事にリングに入った。 「すごーい!」 「ん?あぁ陸乃ちゃんか」 ボールを指でくるくる回しながら近づいてくる。 私は女バスなので男バスであるケントとは結構仲いいほうだ。 「自主連?」 「そ!陸乃ちゃんもやる?最近スランプらしいじゃん」 「なんで知ってんの?!」 最近レイアップが中々入らなくなった。 基本中の基本なのに…。 「女バスの子に聞いた!」 「うー…」 ボールをもらい、少し離れたところからドリブルする。 ゴール近くにきてシュート。 「…入んない…」 「ドリブルしないでゴール近くからうってみよっか」 ケントの言う通り練習をした。 ―シュッ ―シュパッ 「入った…」 「10本中8本か、すごいじゃん!」 ケントは自分のことのように喜んでくれた。 「…!あー、また練習とか付き合うからいつでも呼んで!」 「え、うん…」 ケントは急に焦り顔になり、帰る準備をしはじめた。 まだ、一緒にいたかった…。 「次の試合、お互い頑張ろうね」 ―ポンポン 軽く私の頭を撫でて走って行ってしまった。 なんか…ドキドキする/// あんなに優しくされたら、勘違いしちゃうよぉ…/// 「お待たせしました」 制服姿の風太くんがいた。 私、今顔赤くないかな? 大丈夫だといいけど…。 「…さっきの彼氏?」 「ち、違うよ///」 あ、でもケントは彼女いるのかな? もしいたら…。 ―ムギュッ 「先輩、今さっきの人のこと考えたでしょ」 「かふがへへはいほ」(考えてないよ) 「…嘘つくの下手ですね」 ゆっくりほっぺから手を離し、そのまま頭の後ろに手を回される。 ―グイッ 風太側に寄せられ抱きしめられてしまった。 心拍数が一気に上がる。 「ちょ、風太くん…?」 「陸乃先輩…俺だけ見ててよ」 抱きしめる手に力がこもる。 「俺、先輩が大好きだよ…」 「…そか///」 どうしよう。 告白されてしまった。 背中をポンポンなでる。 「風太くんのこと恋愛感情で見たことなかったから…まだ、わかんない」 「…うん」 「軽く、返事したくないから」 「うん」 「もう少し、幼なじみな関係でいたい」 「…」 「だめ、かな?」 風太くんの顔を見上げる。 なにか考えてるようだった。 「…それって、アピールしてもいいの?」 「あ、アピールってなに?」 「んー…先輩が俺のこと好きになるように行動すんの」 「た、耐えれるかなぁー…///」 「俺しか見れなくさせてあげる」 「ふぇっ?!」 「決定ー」 その後ニヤニヤしている風太くんと一緒に帰った。 わりと普通に、わりと自然に。 でもどこかぎこちなく、少し緊張した。 「先輩、好きだよっ」 「もーやめてぇ///」 「やめないっ」 「なんでよ?」 「照れてる先輩可愛いから」 「〜〜〜っ///」 「せーんぱい?」 「ばかぁっ///」 風太くんってS?! 明日から大丈夫かなぁ…///? 「そういえばなんでケントは急いで帰ったのかな?」 「あー…なんでだと思う?」 「え?!ば、バイトとか?」 「じゃそーゆーことにしときな」 「えー?」 (だって俺がめっちゃ睨んでた、とか言えねーよな) (嫉妬しやすいのかな、俺) --------- 雷夏ちゃんや… あたしゃこんくらいしか書けないや(笑) 風太とケント、書きやすかったのはケントでした(笑) 風太は書きにくいなぁ(笑)(笑) どっちを選ぶかは雷夏ちゃん次第だぜぃ?笑 ありがとうございました! またのリク、お待ちしております 優しい人と積極的な人 |