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■58 クロと雪男

おれは くろ
いつも よるになると ゆきおのやつが
おれをおいはらって りんをひとりじめしているので
きょうこそ いすわってやろうとおもう

おれだって りんとにゃんにゃんしたいぞ

ゆきおのやつ おれのことばがわからないくせに
あたまがいいから
おれはいっつもわなにはまってしまうけど
きょうは ひっかからないんだからな!

「クロ、今日は食後のおやつにプリン食べる?」

ほらきた あのめがね
りんはいつも ゆきおのことをほくろめがねっていってる

「よしよし、おいで」

あご なでられても ごまかされないんだからなっ

「これはね、ここをプチッてすると…ほら」

うおおおおお!!ぷるぷるしてる!!

「プルプルしておいしそうでしょ?」

うまそう…じゅる

……はっ

だまされないぞ!きょうは おれもりんとあそぶぞ!!

「…さっ、今日はどこで食べてもらおうかなー」(スタスタ)

ま、まてっ ゆきお、まって!!

「こっちかな?あっちがいいかな。…あんまり部屋から遠くても心配だけど近すぎたらすぐ邪魔されちゃうからな」

いま じゃまっていっただろ このめがね
だまされないぞ このやろう

「いたっ!ちょっと、クロ、引っかかないで!…あーあ、蚯蚓腫れになっちゃった」

ざまぁみろ めがね

「いたずらするとプリンあげないよ」

そ、それはこまる!!
ゆるして ゆきおっ

「ふふ、くすぐったいよクロ。一緒に遊んであげたいけどごめんね。…っと、この辺でいいかな」

ぷりんっ ぷりん!!

「いい子にしてたら明日もプリンあげるからね」

なんだと、それはほんとうかっ

ぷ…ぷりん…っ

どうしよう
りんもすきだけど

ぷりんもたべたい

「兄さんに内緒でクロのためだけに買ったんだよ」

な ん だ と

ゆきおめっ おれだけのために…!?
なんてめがねだ…

じつは おれのこと すきだろ

「可愛いクロのために買ったんだからね。さ、食べて」

かわいいとか いって
ごまかされないぞっ

…あっ でもこのぷりん おいしい

「じゃあそのままごゆっくり」

ああおいしい あまくて ぷるぷる!

ばにらのかおりがする
つるつるして ぷるぷるして とろーりとけるぞっ

おいしいなぁ



…あれっ ゆきお いねえ



…くそ

…またか

おれが おやつに むちゅうになっているすきに
にげやがった!!

くっそ
りんのこと ひとりじめしやがって!!

ゆるさん




あっでも あしたのぷりんは いる

…おこるのは あしたでもいいか



「兄さん、ほら、クロいないからやろうよ」

「なにを」

「クロがいなくなってやることといったら一つでしょ」

「何言ってんの雪男」

「ほら、さっさとして!」

「ちょ、待っ」

「いい加減にしないと怒るよ!昨日もクロを外にやったのに兄さんたらやる気ゼロなんだから」

「だから、何をっ」


「宿題に決まってるだろ!!!!兄さんはクロがいるといつもいつもクロと遊んで!宿題も課題も見ようともしない!!だからこうやって兄さんと遊ぼうとするクロをどうにか追い払って兄さんが宿題しやすい環境にしてあげてるの!!」


<終>

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