■拍手御礼6-4
「雪男、ちょっと相談があるんだけど。真剣に悩んでるんだ」
「えっ……なに?」
「実はさ、…ちょっと恥ずかしいんだけど」
「どうしたの?」
「あのな、…俺、尻尾あるじゃん?」
「あるね」
「で、いつも出してるじゃん?」
「出してるね。…部屋だと僕とクロしかいないからって、丸出しでボーッとしてるよね」
「ボーッとはしてねえだろそんなに!…で、伸びるんだよな…」
「…伸びる?」
「ゴムが」
「は?」
「パンツとズボンのゴムが伸びる」
「……そうなの?」
「そうなんだよ…」
「下げて穿いてるからじゃないの」
「下げないと尻尾がむずむずしてきもちわりーんだよ」
「…尻尾通す穴でも開けたら?」
「…え!全部にか!?」
「そうそう(笑)」
「他人事だと思って!このメガネ!…めんどくせーよ、そんなの…。でも一回穴開けといたら今後楽なのかな…」
「じゃない?干す時も便利だよ、その穴に引っ掛ければいいんだから」
「…そうかな。…開けるべきかな」
「そうだよ。そうしたら」
「ええええ!!…ど、どうしたらいいんだ俺は…!ぱんつに穴開けるべきなのか…!!」
「全部の下着に穴とか(笑)」
「…おい、笑ってんじゃねーよ」
「穴とか(笑)」
「おい!!メガネてめえ!!こっちは恥ずかしいのに相談してんだぞ!!笑うな!!」
「いや、兄さんの悩みってホントよくわかんないよね…」
「よくわかんないとか言うな!!」
「そんな事本気で悩んでたとか…ぷっ」
「うるせええええ!!!真剣なんだよこれでも!!」
「ぷ…」
「クッソこのメガネ!!ホクロ!!尻尾がないから笑ってられんだよ!!今後てめーに尻尾生えても悩み聞いてやんねえからな!!絶対アドバイスしてやんねえからな!!」
「生えないし」
「わかんねーだろ!弟なんだから!」
「生えないし(笑)」
「二回言うな!!」
「真剣な悩みだっていうから構えて損した」
「こらーーー!!」
<終>