ぼくらはつくられたいのち -140822- | ナノ

Our life that was made

愛するものはおなじだったのだから
ほんものだとか にせものだとか




朝のひかりの眩しい祝福
祈りはときに無力だから
救いのために磨り減らすだろう
類焼しうるジャスティス
脆く崩れてやわらかな熔融
のどかなパノラマを愛していた
花のようにはめぐれない

夥しい罪と罰の箱
擲つだけの想いじゃない
ジレンマが隔てた孤独
だいすきなひとに嫌われても
繕いの糸の完成度
たとえばなしに甘えるなどと
ノイズに紛れたメーデー
誰ひとりとして繋げぬ手
悲しみのうつし絵
ラディカルリーク

箒星の結晶
Naked as the day one was born
求めても、求めても、求めても
望んだことすら愚かですか
大団円への願い星
届かない夢が何になるの
叶わないから見棄てた夜明け

俄か雨に震えるゴースト
せめてぼくでありたかったのに
物語の結末はどうしてふたつあるのだろう
野に咲く花を受け容れて
ダイヤモンドじゃなくていい
慟哭を越えてそして笑って
かたちの残らぬ舞台裏

存在をゆるしあえる世界で
生まれた意味を抱きしめて
Demand Delete
果てしない春が透けてゆく
なにもかもを失おうとも
眩んだ闇はもうみない

てのひらの熱も交わせぬままに

定義とテーゼの重なるところ
折り曲げたレールにこめた意志
つぶやきながら目蓋を伏せて
名もなき歌が煌めく宇宙へ

逆光に劃された轍
たいせつなものを託すから
灰燼の悼みを刻んだこころで
償いの代わりの証を憶えていて
タグ・エンドに花束を

よんでくれてありがとう、ぼくのいのちのために


 おしまい。

(そうではなくて 手を繋ぎたかったよ)
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